※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!
基本的には大人がやるダイエットと同じですが、3点の中で特に、↓1番目が重要です。
① 極端な食事制限をしない
② 痩せるサプリは無い
③ 身長が伸びていれば体重は横ばいで良い
(もしくは痩せるペースは1ヵ月に0.5kg~1kg程度)
大人でも、正しいダイエット方法を学ばずに、極端なダイエットをして、不健康になりリバウンドする人が多いです。
高校生は、間違ったダイエットをすると、将来・・・というか、すぐにでも酷い病気になり、取り返しがつかないことになる恐れがあります。
また、↓この2点も覚えておきましょう。
1 骨は18歳頃に最も多くなる。
→下手なダイエットをすると、骨量の最大値が低くなる。
→将来、骨粗しょう症になりやすく、骨折しやすくなる。
2 まだ身長が伸びているなら、止まる恐れがある。
2021年11月22日のドラマ『ラジエーションハウス2』ではダイエットで骨粗しょう症になっていた高校生を紹介していました。
↑ドラマと同日に放送されたNHK『ウワサの保護者会』のテーマは「子どものダイエット」でした。↓
14歳~18歳で全身の骨の”カルシウムの倉庫”の大きさが決まる。この時期に一生の骨が決まるので、大きくしておかないと若くして骨折しやすくなる。とのことです。
成長期のダイエットのリスクも紹介していました。
↓体脂肪が減りすぎると月経が止まる・不妊症になるというリスクもあります。
最も怖いのは、拒食症や過食症などの【摂食障害】という病気になる恐れです。
拒食症は精神疾患の中で最も死亡率が高い。6年間くらい経過を見ると6~11%亡くなっている。・・・と紹介していました。
2021年10月30日には、【声優の杉本沙織さん、摂食障害により死去。 『忍たま乱太郎』山村喜三太役、『しまじろう』らむりん役など】という残念なニュースがありました。
●痩せるために必要なことは、↓この3点だけです。
1 栄養バランスが良い食事にする
2 よく噛んで、時間をかけてゆっくり食べる
3 毎日の体重と食事内容を記録する
この後、詳しく解説していきます。
私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。
↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。
↓私の経歴です。
※本ページは広告やPRなどが含まれています。
そもそもダイエットの必要はあるのか?
2021年10月31日に、【小学4~6の3割超が「やせ願望」命にも関わる深刻 「摂食障害」で医療機関を受診する10代前半が増】という記事がありました。
そもそも成長期の段階で、ダイエットをする必要があるほど太っている人は、非常に少ないです。
keisanというサイトでは、1歳~18歳までの子供の身長・体重を全国平均と比較できます。
高校生以上の場合は、肥満度を判定するのに世界的に使われているのがBMIが活用できます。
BMI(Body Mass Index)はボディマス指数のことで、体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数です。
計算式は【BMI = 体重kg ÷ (身長m)の2乗】です。
例:60kgで160㎝なら、BMIは
60÷1.6÷1.6=23.4 となります。
またBMIが22となる体重が【適正体重】とされています。
適正体重 = 身長(m)の2乗 ×22
例 160cmなら、適正体重は
1.6×1.6×22=56.3 となります。
日本肥満学会の判定基準は、↓こちらです。
BMI値 判定
18.5未満 低体重(痩せ型)
18.5〜25未満 普通体重
25〜30未満 肥満(1度)
30〜35未満 肥満(2度)
35〜40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)
BMIだけで見れば【25未満であれば、あまりダイエットの必要は無い】とも言えます。
BMIが24~25の人が、22~23を目指すくらいなら構わないですけどね。
BMI20以下は、アスリートやモデルなど特別な人でなければ、安易に目指さない方が良いです。
体重だけでなく体脂肪率が重要
実際には、BMI(体重)よりも体脂肪率が重要です。
↓こちらを見れば、BMI(体重)だけを見るのが無意味ということがわかりますよね。
↓多くの人が、最も体重が少ない真ん中よりも、鍛えられた右側の体型が理想と言いますね。
最近は、安い家庭用体重計でも体脂肪率を測定できますが、機器によって数値の変動が激しく、
正確性が高くないので、未だにBMIが主な指標として利用されています。
BMIは、あくまで参考数値として目安にしましょう。
美容体重:BMIが20で計算された体重
モデル体重:BMIが18で計算された体重
↑このように言われている指標もありますが、やはり体脂肪率も見なければ、ほぼ無意味です。
体脂肪率を考慮せずに、安易にこれらを目指すと、体調を害するリスクが高いので、やめましょう。
また姿勢や健康状態の良し悪しなども、見た目に大きな影響があることを知っておきましょう。
以前『林先生が驚く初耳学』という番組で、【BMIは金儲けの陰謀】と紹介されたこともあります。↓
↓体脂肪率の目安です。
家庭用の体重計で測定できる体脂肪率は、信ぴょう性が高くないので、あくまでも目安です。
① 極端な食事制限をしない
芸能人の真似をしてはいけない
有名人が【●週間で〇㎏痩せた!】などという情報は、いくらでもありますが、大事なのはその前後の事実です。
例えば、
・5kg痩せたけど、すぐに7kg増えてリバウンドした
・5kg痩せる前に、10kg太っていた
などということが、ほとんどです。
一部分だけを切り取って見ても、全く意味がありません。
最近では、元モー娘。の尾形さんが【以前していた過激なダイエット】のことを告白し、多くの人に注意を促しています。
女性だと、生理が止まってしまうという恐れもあります。↑
ViVi専属モデルの藤井サチさんも、以前は極端なダイエットをして体調を崩したりしていました。
元AKBの西野未姫さんは、IUダイエットで、すぐにリバウンドしました。
にこるんこと藤田ニコルさんも「食べないダイエットはリバウンドする」と以前、話していました。
朝食抜きは逆に太る
ダイエットの知識が無い人は、ただ単に「食べる量やカロリーが減れば痩せる」と思っていますが、これは間違いです。
同じカロリーでも、中身が大事です。
↓これを見れば、一目瞭然ですよね。
お菓子、甘いジュース、菓子パン、カップラーメン、グラノーラ、などは、特に太りやすいものです。
これらを頻繁に食べていると、↓このように太る悪循環になります。
もし好物なら「これらを一切やめる」とまではしなくてOKです。
でも、
・食べる時間帯
・食べ方
・頻度
などには気を付けるのが良いですね。
詳しくは、↓こちらをご覧ください。
また実は、朝食を抜く方が太りやすいです。
更には、朝食抜きだと【学校の成績が下がり、社会人になっても年収が低い】という研究結果もあります。
それなので国は「朝食を食べない人の割合」を減らそうとしています。
詳しくは、↓こちらをご覧ください。
短期的な体重増減は、水分によるもの
1食を抜けば、一時的には体重は減ります。
でも次の食事で、反動で食べて、結局は増えるだけです。
ダイエットに失敗する多くの人が間違えて認識しているのは【痩せる=体重が減ること】です。
正しいのは【痩せる=体脂肪が減ること】です。
夏の暑い日に屋外にいて、水分補給をしなければ、体重が1kg以上減ることもあります。
しかし減った1kg体重のうち、体脂肪が減るのは10g以下です。
運動してたとしても、30gも減れば良い方です。
970g以上は、汗で水分が減っただけで、痩せたのとは関係ありません。
ペットボトルの水500mlを一気に飲めば、体重が一時的に0.5kg増えますが、これを「太った」とは言わないですよね?
少し時間が経ってトイレに行けば、また減りますからね。
↓参考の記事です。
② 痩せるサプリは無い
スクエア最新図説化学(六訂版)という学校の副教材にも、
・「多くのダイエット法はニセ科学」
・「テレビや雑誌で見た」というのを信じるのは危険」
などということが、書かれています。↓
大人になってからも、怪しいサプリやダイエットグッズを「今回こそは」と買い、もちろん痩せず、
「やっぱり今回もダメだったか・・・」と、何度もお金を無駄にしている人が大勢います。
このような大人になりたくなかったら、今のうちから、正しい見分け方を知っておきましょう。
ちなみに私が以前、働いていたライザップに通うには、最低でも、約35万円の費用がかかります。
1ヵ月の給料以上を払ってでも、痩せたい大人が大勢います。
もし1ヵ月に数千円のサプリで痩せるなら、↑こんな大金を払ってまでジムに行く人は、すぐいなくなってライザップの会社は倒産しますよね?
つまり現時点では【痩せるサプリは存在しない】ということです。
あとSNSなどで【初回だけ500円】などというサプリの広告も多いですが、
【2ヶ月目以降は数万円で、最低3ヵ月分は買わないと解約できない】などという、詐欺サプリも多いので気を付けましょう。
詐欺なのは、
・痩せないこと
・金銭的なこと
の2つの意味で、です。
詐欺のダイエットサプリやダイエットグッズが多い理由は、↓これです。
③ 体重は維持でOK。減らす場合は1ヵ月に0.5~1kg程度
先ほども紹介したNHK『ウワサの保護者会』・「子どものダイエット」では、身長が伸びている間は、体重は横ばいでも肥満度が下がると紹介していました。
体重を落とすというより、維持するという目標で充分です。
数日で2kg~3kgくらい増減することもありますが、先ほどの説明の通り、これはほとんど水分の増減によるものです。
【ハンドクラップダンスで2週間で10kg痩せる】なんてことは、100%ありません。
栄養バランスが良い食事など、食事改善によって健康的に減る体脂肪量は、せいぜい1ヵ月で0.5kg~1kgくらいです。
10代であれば、よほど過度な肥満でなければ、体重を落とす場合は、このくらいの減量ペースにとどめておきましょう。
もし運動も頑張れば、更に1kgで、それでも最大1ヵ月で2kgくらいです。
もし1ヵ月に2kg減り続けたら、1年で24kgも減ります。
ほとんどの人は、3年~4年くらいでこの世から消滅してしまいますね(^^;)
ダイエットで重要なのは、その習慣をずっと続けることです。
一時的に食事を変えたり、運動を頑張っても、元に戻せば、体重も戻るだけです。
「1ヵ月で3kg以上減ったら、そのダイエットは失敗」と覚えておきましょう。
拒食症、過食症、摂食障害
過度なダイエットがきっかけで、拒食症や過食症などの摂食障害という病気になる人も多いです。
10代後半に多く、男性よりも女性の方がなりやすい傾向があります。
【さまざまな食行動の異常だけではなく、心身のさまざまな症状が伴い、摂食障害の死亡率は、ほかのどの精神疾患よりも高い重篤な精神疾患です。】
と、↓こちらに書かれています。
↓このサイトには、死亡率が恐ろしいほど高いことが書かれています。
NHK『ウワサの保護者会』でも、拒食症になってしまい、学校に通うことが出来なくなった実例を紹介していました。
「二度と戻らない貴重な青春を失ってしまいました」という手記を残していました。
石原さとみさん主演のドラマ『アンサング・シンデレラ』でも、
摂食障害に苦しんでいる女子高生の様子が描かれていました。↓
↓気になる方は、じっくりと読んでおきましょう。
『摂食障害とは?症状や種類、原因や病院での治療法について説明します』
https://snabi.jp/article/120
日本摂食障害協会
https://fields.canpan.info/organization/detail/1641824667
↓このサイトも情報が多く、見やすくてお勧めです。
摂食障害ポータルサイト
https://www.edportal.jp/index.html
↓2つの関連記事です。
無理なく健康に痩せる方法とは?
↓この3点を意識するだけで、無理なく痩せることが出来ます。
1 栄養バランスが良い食事にする
2 よく噛んで、時間をかけてゆっくり食べる
3 毎日の体重と食事内容を記録する
●栄養バランスが良い食事とは?
ざっくり言えば【おかずの種類が多い】ということです。
ラーメンやカツ丼のような単品の物よりも、定食の方が、おかずの種類が多いですよね。
ただ種類が多くても、偏った内容では意味がありません。
キーワードは「まごわやさしい」で、↓これらの頭文字を繋げたものです。
ま:まめ 豆製品…大豆・小豆・味噌・豆腐・納豆など
ご:ごま ごまなどの種実類…ごま、ナッツなど
わ:わかめ 海藻類…わかめ、ひじき、海苔・もずくなど
や:やさい 野菜類…色が濃い緑黄色野菜だと理想的
さ:さかな 魚類…切り身の他、小魚や貝類など丸ごと食べられるものなども
し:しいたけ きのこ類…しいたけ、舞茸、マッシュルームなど
い:いも イモ類…ジャガイモ、山芋、サトイモなど
つまり、様々なジャンルの食材を食べましょう、ということです。
高校生であれば、おそらく家族の協力が必要でしょうから、
まず一度、家族に「まごわやさしい」のことを知っているかを聞いてみるのが良いですね。
お弁当のおかずに入れてもらうよう話してみるのも良いと思います。
よく噛んで食べるだけで痩せる!
「早食いの人は、太っている割合が多い」ということがわかっています。
早食いだと、沢山食べる・味覚が鈍くなる、などの影響で太りやすいです。
よく噛んで、更にしっかりと味わって食べると、自然と食べる量が減り満足度も高まって、ストレスや我慢しなくても、痩せることに繋がります。
あとは食べる順番も大事です。
おかずを先に食べて、炭水化物(ごはん、麺、パン)を後の方に食べるだけでも、痩せやすくなります。
メニューにもよりますが、無理なくやれる範囲でやってみましょう。
よく噛んで食べることと、体重や食べたものを記録することに関しては、↓この記事に詳しく書いています。
●タンパク質も必須!
「おかずファースト」のおかずには、タンパク質の物も必要です。
「サラダだけ」のような食事でタンパク質が足りないと、
大切な筋肉も減り、どんどん代謝が下がり、
リバウンドしやすく、痩せにくい身体になってしまいます。
↓タンパク質に関する記事です。
まとめ
ダイエットをする前に知っておくべき3点は、↓これらです。
① 極端な食事制限をしない
② 痩せるサプリは無い
③ 痩せるペースは1ヵ月に1kg程度
・痩せるサプリは無い。ニセ科学。
・拒食症、過食症、摂食障害の恐ろしさ
なども重要なポイントですね。
そして、無理なく健康的に痩せるには、↓この3点が大事です。
1 栄養バランスが良い内容にする
2 よく噛んで、時間をかけてゆっくり食べる
3 毎日の体重と食事内容を記録する
体重と食事内容の記録については、↓こちらをどうぞ。
他にもダイエットに必要な知識は、
・食事のタイミング、量
・睡眠との関係
・ストレスとの関係
・目標設定のやり方
・効率的な運動
など、沢山ありますが最も大事なのは、どれも【習慣化】されなければ無意味ということです。
ダイエットに重要な習慣を7つにまとめたのが、↓この記事です。 健康的に無理なく痩せたい方はじっくりと読んでみてください。
寝ないと太る
★2020年11月放送のNHK・Eテレ10minボックス 生活・公共は、
「寝ないとどうなる?~睡眠と健康~」というテーマで、【寝ないと太る】と紹介していました。↓
↓関連記事です。
★2020年10月に放送されたNHK高校講座「家庭総合」は、
『からだは食べものでできている ~食べたものはどんな働きをする?~』というテーマで、正しいダイエット情報を紹介していました。↓
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