シックスパッドに痩せる効果がない3つの理由。口コミは嘘が多い。人の体質によるわけではない!

※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!

シックスパッドのCMに出演してきた井上尚弥さん、クリスティアーノ・ロナウドさん、長渕剛さん達は、理想的な体型をしていますよね。

しかし残念ながら、いくら腹筋に電気を流しても、彼らのような体型になることは出来ません。

「シックスパッドのEMSでは痩せない3つの理由」を先に紹介しておきます。↓

理由1 腹筋運動では、お腹の脂肪は減らない
理由2 電気を流すよりも、運動の方が効果がある
理由3 そもそも運動で痩せるのは困難。食事改善が最重要。

この後、詳しく解説し、更にシックスパッドを使わなくても痩せる方法も紹介します。


私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。

↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。

↓私の経歴です。

※本ページは広告やPRなどが含まれています。

「EMSで痩せる!」という情報はアフィリエイトや案件

まずEMSは「Electrical Muscle Stimulation」の頭文字を繋げた言葉で、一般的に「電気で筋肉を刺激して動かす器具」のことを指します。

Stimulation の意味は、刺激、興奮、などですね。


多くのサイトでは、シックスパッドやEMSを「効果が無いのか?」と思わせておいてから、「実は効果があるから、買うと良いですよ」と購入を促しています。

しかしこれは、アフィリエイト収入が目的のサイトでよく使われる手法です。


収益を得るために、嘘の口コミや、【でたらめなEMSのランキング記事】などを書く人も多いです。

アフィリエイトや企業案件の功罪は、↓この記事を読むとわかります。


今回の記事では、シックスパッドなどのEMSをぶった切るだけで、購入を促すことは一切しません笑

シックスパッドの矛盾点1 運動器具も販売

シックスパッドの公式サイトを見ると、実はトレーニング器具も販売しています。↓

↑プッシュアップバーとは腕立て伏せを、より効率よくやるための器具です。

そしてEMSは【お腹に巻くタイプの物】だけでなく、【足の裏に電気を流すタイプ】や、【胸に電気を流すタイプ】もあります。↓

もし、この胸を鍛えるEMSに効果があるなら、なぜプッシュアップバーも販売しているのでしょうか?

つまりEMSには大した筋トレ効果は無い】ということです。

ちなみにプッシュアップバーでの腕立て伏せはお勧めで、↓私もこのような記事を書いています。


そして私も、シックスパッドのプッシュアップバーを買って、実際に使っています。↓

↑右下のパッケージの真似をしています笑

ダイソーに400円程度のプッシュアップバーもありますが、使い勝手はシックスパッドの物の方が良いです。

シックスパッドの矛盾点2 EMSのジム出店

実はシックスパッドの会社では、トレーニングジムも出店しています。

2019年に国内3店舗目のジムが赤坂にオープンしていたのですが、2023年4月時点では国内が六本木と八王子の2ヵ所で、海外が香港の1ヵ所で合計3店舗のようです。


ちょっと考えてみてください。

もし自宅でテレビを見ながらEMSをお腹に巻くだけでお腹が割れるなら、ジムに行く必要は無いですよね?


また2021年10月には、「ランニングをしながら使用できる腹筋のEMS」が登場しました。

やはりEMSだけでは痩せないということですね。



2018年3月に放送された『名医のTHE太鼓判』で、EMSのジムが紹介されていました。↓


結論は、「実際に歩く方がメリットが多い」ということです。↓


より詳しくは、↓こちらの記事をどうぞ。

痩せない理由1 腹筋でお腹は凹まない

6つに割れた腹筋「シックスパック」になるためには、腹筋を鍛えるよりも、体脂肪を減らすことの方が重要です。

そもそも腹筋は構造上、誰でも元々シックスパックに割れています。

ただ体脂肪が腹筋を覆っているので、隠れて見えないだけです。


もし腹筋を鍛えると、お腹の筋肉は発達して厚くなります。

しかし腹筋を鍛えても【お腹周りの脂肪が、優先的に燃える】という部分痩せは、起こりません。

・「筋トレで、筋肉を増やすこと」
・「その部分の体脂肪が減ること」

↑この2つは関連が無いということです。

↓以前、『林先生の初耳学』という番組でも紹介していました。

詳しく知りたい方は、↓こちらをご覧ください。

痩せない理由2 EMSより運動の方が効果的

日常的によく歩いている人は、年齢を重ねても寝たきり状態になりにくいです。

実際に歩く時には、多くの筋肉複合的に使われています。↓

実際には、↑ここに書いてある筋肉だけでなく、全身の80%以上の筋肉が使われています。↓

↑日本ダイエット健康協会の資料です。

人間の筋肉は、600以上もあります。


EMSで足の裏に電気を流しても、ほんの一部の筋肉に、わずかの刺激があるだけです。


怪我や障害がなく、歩行や運動が可能な人は、“実際に運動する方が良い” ということは、明らかですよね。

先ほど紹介した番組でも、【EMSのジムに通っているけど普段ほとんど歩かない】というバービーさんに対して、

↓医師が、”実際に歩くこと” を推奨していました。

痩せない理由3 運動で痩せるのは困難

痩せるためには【食事と運動】が大事なことは、多くの人に知られています。

しかし重要度の割合が【食事9割、運動1割】くらいであることは、あまり知られていません。

↓この本のタイトルの通りです。

運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割』というタイトルですが、元ライザップのトレーナーである私も同じことを断言できます。

世間のイメージでは、ライザップで痩せるのは【ハードな筋トレによるもの】と思われているようですが、違います。

ライザップで痩せる要因もやはり、【食事9割、運動1割】くらいの割合で、食事改善の方がずっと重要です。


ライザップに通う多くの人は、トレーニングを1週間に50分×2回やるだけです。

いくらパーソナルトレーニングでも、これだけでは痩せるわけがありません。

1日の消費エネルギーの内訳で、運動が占める割合は、↓このように多くても5%程度です。

↑最も多い基礎代謝の内訳を見ても、筋肉が占める割合は、わずか22%です。↓

↑最も割合が多い内臓の代謝を活性化させることが、最重要です。

そのために最も効果的なのが食事改善です。

ライザップでは毎日、3食全ての食事を報告をしてもらいます。

これによる食事制限が、ライザップで痩せる要因です。

そもそも運動だけで痩せるのは、かなり難しいことです。

体脂肪を1kg落とすにはマラソン5回?

フルマラソン5回分は、約200kmの距離です。

1ヶ月で200kmなら毎日、約7kmを走れば達成しますが、簡単ではないですよね。

フルマラソンの【42.195kmを走って、脂肪は最大0.3kg減少】と、↓この本の説明文(左側の上から2つ目)に書かれている通りです。


【運動で痩せるのは、非常に難しい】ということが、わかってきたでしょうか?

詳しく知りたい方は、↓こちらの記事をご覧ください。

その他のEMSでは痩せない理由

米国食品医薬品局(FDA)がEMSを注意

FDAはEMSがもたらす健康被害について、↓このような注意喚起をしています。


・正式な認可を受けた機器以外は、命にかかわる危険がある。
・認可された機器でも、痩せたり、お腹の筋肉がムキムキになったりすることを示すデータは存在しない。
・未認可の機器を使い、火傷、あざ、皮膚の痛みなどが生じたという訴えが多い



英語ですが、↓『Electronic Muscle Stimulators』という記事が情報源です。(2017年12月公表)
https://www.fda.gov/medical-devices/consumer-products/electronic-muscle-stimulators


●有識者も「シックスパッドでは痩せない」と発言

↓こちらは2018年2月号の『家電批評』という雑誌の記事です。

↑【EMSはトレーニング機器ではなくリハビリ用。SIXPADは痩せない。】と大きく書かれていますね。

このコメントをしている阿部一仁さんは、藤田にこるさんやダレノガレ明美さんなど、有名芸能人ご用達のジムの代表の方です。

ちなみに阿部さんは、私と同じく元ライザップのトレーナーで当時、面識もありました。

また、あるダイエット本には、「EMSで筋肉は疲労するけど、脂肪を落とすホルモンは分泌されない。」と書かれています。

やはり、健康で運動ができる人なら、【EMSに頼るよりも、実際に運動する方が良い】ということです。


そして2020年3月の『gooニュース』には、(当時の)RIZAPトレーナーの教育長の方が「一定の効果はある」としたうえで、↓このように解説しています。


EMSに頼りすぎず、自分の意思で筋肉を動かすということも大切です。
少し難しい話となりますが、脳から“身体を動かす”という指令が出ることで、ようやく筋肉は動きます。
この指令が高齢になると鈍ることがあります。



・・・とのことですが、実はライザップでもEMSを販売しています。

そのため会社に配慮して、このような微妙な言い回しになっているのだと思われます。

記事がいつまであるか、わからないので、↓スクリーンショットを載せておきます。



もし会社に忖度せず、ストレートに言えば、

・実際に運動する方が良い
・EMSだけでは効果が、かなり低い

ということですね。

通常のEMSの48億倍のパワーがあるEMS

2020年6月26日付けの、パームスという「痩身クリニック」のプレスリリース記事?で、↓このようなものがありました。

↑これによると、【通常のEMSの48億倍のパワー。30分「腹筋運動2万回」】とのことです笑

ドラゴンポールのフリーザを思い出しました笑


ちなみに2万回を48億で割ると、【通常のEMS】の運動効果は、「30分で腹筋運動0.00000417回」に相当する、と判明しました笑

【通常のEMS】が、シックスパッドやスレンダートーンなど、どのEMSを指すのかはわかりませんが、確実に誰かは嘘をついていることになりますね笑


また記事のタイトルからすると、【過度ではない食事制限】は必要、ということですね笑

でも【3分で、腹筋運動2万回分】が、もし本当なら、食事制限も一切いらないと思いますが笑

EMS機器の販売事業者4社に【措置命令】

2020年3月31日に、EMS機器の販売事業者4社に対し、消費者庁が【措置命令】を出しました。↓

シックスパッドの会社は、↑この4社には含まれていませんが、だからと言って「シックスパッドが痩せる」ということではありません。

サイトの表記が上手かったので、措置を受けなかったのでしょうね。

実はシックスパッドの公式サイトでは、「痩せる」とは言ってないのです。

痩せることをイメージをさせるのが上手く、そのようにミスリード(意図的に誤解させること)はしていますけどね。

シックスパッドの広告塔が良い体型の理由

広告に出ている人達は、理想的な体型をしていますね。

2つの質問をしますね。

① あの体型になった要素のうち、何パーセントくらいがシックスパッドの影響によるものだと思いますか?

② もし彼らがシックスパッドを使っていなかったら、あの体になっていないと思いますか?

まず②に関しては、シックスパッドが無くてもあの体型になっているでしょうね。

ということは①は0%に近いと思われます。

0%でなかったとしても、0.1%以下だと思われます。

もしEMSで痩せるならライザップは倒産

もしEMSだけで、本当に痩せるのなら

・痩身エステ
・ライザップなどのパーソナルジム
・あらゆるダイエット商品

などの店舗や会社は、とっくに閉店や倒産ラッシュになっていますよね?

痩身エステや、パーソナルジムに行く費用より、EMSの方がずっと安いですからね。


ちなみに、ライザップに通う費用は、最も安い2ヵ月・16回コースでも、34万8千円(2020年時点・税別)です。

もっと高額な痩身エステも多いですね。

シックスパッドは2万円~4万円くらいの商品が多いので、ライザップのたった1割程度ですね。

では痩せるために、どうすれば良いのか? 

痩せたい場合や、割れた腹筋る「シックスパック」を手に入れたいなら、栄養の知識や、食事の方法を学ぶことが最重要です。

お金に余裕があれば、パーソナルトレーニングジムに通って、学ぶのも良いですね。

前述の通り、【ライザップは食事指導で痩せるジム】であり、他のパーソナルジムで痩せるのも食事によるものです。

ただパーソナルトレーニングジムの費用は、一般的な所で20~40万円程です。


コスパが良く、痩せる食事方法を学ぶなら、パーソナルジムの1~2割の費用で済む「オンラインダイエット」がお勧めです。

私のオンライン指導だけで痩せた方の画像です。

費用はシックスパッドと同程度ですが、一生役立つ知識が得られるので効果もコスパも全く違います。

詳しくは、↓こちらをご覧ください。


もし費用を一切かけずに、痩せたいのであれば、せめて時間と労力をかける必要があります。

無料で正しい食事の知識を段階的に学び、習慣化するには、↓こちらの「7週間(習慣)ダイエット」がお勧めです。

よくある短期集中ダイエットは、習慣化されないので大抵リバウンドします。

いかに【良い習慣を定着させるか】が、ダイエットのポイントです。



運動に関しても、まず日常生活での習慣が重要です。

車、エレベーター、エスカレーターなどの使用を減らして、歩く、階段、自転車、などを増やすのがお勧めです。

【不定期のジム通いよりも、毎日の階段の方が痩せる】という研究結果もあります。


また痩せるだけでなく、鍛えたいという人には、自宅で器具無しでも鍛えられる、↓プリズナートレーニングという自重トレーニングがお勧めです。

自重トレーニングの方法を学んで身につけることは、EMSよりも効果が高く、コスパもずっと良いです。

まとめ

・シックスパッドの矛盾点1 運動器具も販売
・シックスパッドの矛盾点2 EMSのジムも出店
・痩せない理由1 腹筋運動では、お腹の脂肪は減らない
・痩せない理由2 電気を流すよりも、運動の方が効果がある
・痩せない理由3 そもそも運動で痩せるのは困難。食事改善が最重要。

・ライザップで痩せるのも食事によるもの
・米国食品医薬品局(FDA)もEMSの効果を否定
・有識者も「シックスパッドでは痩せない」と発言
・もしEMSで痩せるなら、高価なライザップやエステは倒産している
・EMSだけによる効果は低い
・運動が出来る人は、EMSより運動の方がずっと効果的

などが、この記事のまとめです。


↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。

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