睡眠とダイエットには強い関係があり、関連本が何冊もあります。
大多数の人は、これまでにお伝えしてきた「5つの習慣」だけでも痩せることが可能ですが、それでもまだ痩せられない人が気を付けるべき、大事なポイント3点↓をお伝えます。
①睡眠の質の向上と、睡眠時間の確保
②ストレスとの上手な付き合い方やコントロールの仕方
③こまめな水分補給と適切な摂取量
これらを【睡眠・ストレス・水分補給の3S】と名付けました。
前回の「習慣5」は、↓こちらです。
睡眠不足は太りやすく、死亡リスクも高い
ポイントは、↓この3点です。
1 睡眠不足や質が悪い睡眠だと太りやすい
2 夕食は、遅くても就寝の3時間前には済ませる(出来れば4時間前)
3 朝食でタンパク質を摂ることが快適睡眠への第一歩。
睡眠不足や質が悪い睡眠は太りやすい
睡眠時間が【7時間程だと肥満度が低い】という統計データがあります。
7時間よりも短くなるほど肥満度が高くなり、逆に長すぎても肥満度が高くなるようです。
なお【睡眠時間と死亡リスク】のグラフも似たような形をしています。↓
睡眠時間が短いと太りやすい理由は、
主に「レプチン」と「グレリン」というホルモンによるものです。↓
レプチンはエネルギーの消費を高め、食欲を抑えるホルモンなのですが、睡眠時間が短くなると減ってしまいます。↓
逆にグレリンは食欲を増やす働きがあり、睡眠時間が短くなると増えてしまいます。↓
睡眠時間を長くするのが難しい人は、睡眠の質を上げましょう。
具体的には、↓これらをやると良いですね。
・就寝の1時間前以降は、スマホやPCを使わない(せめて30分前から)
・スマホをベッドに持ち込まない。出来れば寝室に持ち込まない。
・シャワーだけでなく湯船に浸かり、体温を上げておく。
・朝に日光を浴びる。
・昼寝は20分までにする。
夕食は遅くても就寝3時間前には済ませる
これに関しては、前回の「習慣5」の記事で紹介している通りです。
就寝直前に近い時間の食事ほど、睡眠中に胃腸が休まらず、睡眠の質が下がってしまいます。
また遅い時間の食事は、エネルギーを体脂肪として蓄えやすいです。
出来れば【3時間前】よりも、【4時間前】までには終えておくのが良いですね。
朝食でタンパク質を摂ることが快適睡眠への第一歩。
これに関しても、これまでに紹介した「習慣5」↑や「習慣4」↓とも関連します。
補足説明すると、
【トリプトファンというアミノ酸が、体内で睡眠ホルモン「メラトニン」に変換され、夜の良質な睡眠に繋がる】
という原理です。↓
トリプトファンは、様々な食材に含まれているので「習慣5」で紹介した通り
「朝食の品数が多くすること」が大事です。
↓この記事では「睡眠とダイエット」に関して詳しく書いているので、興味がある方は是非読んでみてください。
ストレスはダイエットの大敵!
ダイエットには食事や運動だけでなく、ストレス管理も重要です。
NHKの番組『きょうの健康』でも「ストレスは、肥満の原因になる」と紹介していました。↓
ストレスが強いと、ストレスホルモンの「コルチゾール」などの影響で、代謝が下がったり食欲が増したりして、痩せにくくなります。↓
ストレス管理は、ストレスを
・【ためないようにすること】
・【上手く発散すること】
の2つに分けて考えると良いですね。
なお先ほど解説した睡眠で、充分な長さで、質が良い睡眠を日々続けることは、ストレス減少の効果が非常に高いです。
またセロトニンも、ストレスやダイエットとの関連が高いです。
ストレスをためない
現代は、仕事、人間関係、子育てなど、人それぞれ、あらゆることでストレスが多いですね。
ストレスをためないようにするには、↓これら3点がお勧めです。
1 解釈を磨くこと
2 コントロール出来ることだけに集中する
3 日記を書くこと
1 「解釈を磨く」とは、例えば、
「家を出てすぐに、鳥のフンが落ちてきて服が汚れてしまった」という状況の時に、
「家を出たばかりなのにツイてない。今日はこの後も悪いことが起きそうだ。」
と思うか、それとも
「すぐに家に戻れるから、家を出たばかりのタイミングで良かった。」
と思うか、という違いです。
また有名な話では、
アフリカのとある国に靴メーカーの社員が現地調査に来た時に、靴を履いている人がほとんどいない状態を見て、
「この国の人は靴を履く習慣がないから、靴は売れない。来ても無駄だった。」
と思うか、それとも
「この国の人もこれからは他国と同様に靴を履くようになるだろうから、丁度良い時に来た。大きなビジネスチャンスだ。」
と思うか、という違いです。
ダイエットの例では、日々の体重があまり変わらない時に、
「こんなに頑張ってるのに減らない」
と思うか、
「維持できていて上出来」
と思うかで、ストレスの程度や身体への影響が全く違います。
そもそもダイエットで「頑張ってる」という意識があると「リバウンド必須」とも言えますけどね。
しかしこれは、「なんでもかんでも、ただ無理やりプラス思考をすれば良い」ということではありません。
※大事なことは、自分にとって
「プラスのエネルギーになる解釈」をするか、
「マイナスのエネルギーになる解釈」をするかを【選択出来る】ということです。
「起こった出来事の事実は一つでも、解釈の仕方は無限にある。」ということを覚えておきましょう。
解釈を磨くことは、あらゆることで応用出来るので、マイナス思考が強い人は、
・「この出来事をどのように解釈すると、自分にとってプラスのエネルギーになるか?」
・「この出来事から学べることは何か?」
などということを意識して生活してみてください。
・2 コントロール出来ることだけに集中する
「将来に対しての不安が、頭の中をずっとグルグルしていて、他のことが手につかない」 などという人も多いです。
例えば、何か大事なイベントが1週間後に屋外であって、天気予報では台風が来る恐れがある、という状況の時に、
【不安がっていること】は、時間の無駄であり、自分自身で勝手にストレスを溜めている、非常にもったいない行為です。
なぜなら、台風の動きをコントロールすることが出来ないからです。
これは、もし台風が来た時のプランBを考えて、準備をしておけば良いだけの話です。
物事を、コントロールが【出来ること】と【出来ないこと】を分けて考えて、
【コントロール出来ることだけ】に意識を向けるようにしましょう。
2020年3月に、新型コロナウイルスの影響で東京オリンピックの延期が決まった時に、
多くのアスリートが、コントロール出来ることだけに意識を向けているコメントを発信していました。↓
これはアスリートだけでなく、誰にでも出来る考え方なので、実践しない手はありません。
※またコロナ騒動の急拡大が止まらない2020年4月5日に、↓このような画像が出回りました。
これは、ここまで紹介してきた「解釈を磨くこと」と「コントロール出来ることだけに集中する」とも関連する点もあり、とてもわかりやすくて良いと思います。
他にも、「セルフ認知行動療法」や「スリーグッドシングス」もネガティブに考える癖を改善して、ストレスを減らす効果が期待できます。
・3 日記を書くこと
悩み事や不安なことが、頭の中で何度もリピートする人は、ストレスが溜まってしまいます。
どのようなことに悩んでいるのかを【文字にして紙に書き出す】と、頭の中が整理されてストレスが軽減されたり、
実は悩み事は「意外とたいしたことではない」と気づいたりするものです。
毎日の日記をつけるのがお勧めですが、忙しい人は、↑このように悩み事を紙に書くだけでも、ストレスをためない効果があります。
睡眠とストレスを改善する【筆記表現法】というやり方もあります。
また「感謝日記」をつけることも、日々のストレス解消に繋がると思われます。
大きなことだけでなく、小さなことでも感謝できることを見つけて日記に書いてみましょう。
・【ダイエットをすること自体】がストレスになっている人も多いです。
日々の体重増減がストレスになっている人は、↓この「習慣1」で紹介している「体重の変動が激しい理由」の内容を理解していないか、忘れているのだと思われます。
「糖質1gと水分3gがセットになり、常に体から出入りをしている。」という仕組みをしっかりと理解していれば、日々の体重変動に一喜一憂することはありません。
また、食事制限が厳しすぎてストレスになっている人は、制限を緩めたり、食事内容や栄養バランスを見直す、などの改善が必要です。
そもそもダイエットで大事なのは、食事制限ではなく食事改善です。
食事制限はストレスが溜まり、リバウンドするだけです。
日常生活やダイエットで、ストレス過多になっている人は、まず先に「心」を軽くすると、自然と「体重」も軽くなっていきます。
※【チートデイ】を活用するのも1つの方法ですが、活用法を間違えている人も多いです。
例えば、そもそも「日常的に食事制限をし過ぎていて定期的にチートデイが必要」というケースであれば、まずは「食事制限のし過ぎ」をやめることが最重要で、本来はチートデイをする必要がありません。
「避けられない職場の飲み会が入った」とか「お土産でお菓子をもらって、その場で食べざるを得ない」などという状況の時に、チートデイと割り切って罪悪感なしで食べるというのなら良いですね。
チートデイについて詳しくは、↓こちらの記事を読んでみてください。
ストレスを上手く発散する
【食べることでストレスを発散している人】は、そのままでは痩せることが難しいです。
ストレスが強いと、味覚が鈍ることによっても、暴食しやすくなります。
このメカニズムを把握しておくだけでも、ストレスによる暴飲暴食の予防に繋がります。↓
安易に食事制限を頑張ると、ストレスが増えてしまいます。
食べることでストレス発散することを「代償性摂食」と言います。↓
似たような言葉で「エモーショナルイーティング」と呼ばれる欲求もあります。
まずは代償性摂食やエモーショナルイーティングの存在を知り、「自分がこれらになっていないか?」と意識してみると良いですね。
飲み食いでストレス発散をしていた人は、「食べること以外での、ストレス発散が出来る方法」を探してみましょう。
大げさに考える必要はないですし、スポーツである必要もありません。
音楽鑑賞や読書、ペットと遊ぶ、ゲームをするなど、普段からやっている趣味でも、ストレス発散は可能です。
もしちょっと考えても思いつかない場合は、今日からの生活で、あなたにとってどのようなことが
「ストレス発散になるか?」
「リラックスになるか?」
というのを意識してみてください。
それが見つかり、食べることでのストレス発散をやめれば、一気に痩せやすくなります。
「カウンセラーが効果を認めた タイプ別ストレス解消法21種」というサイトに載っている「ストレス解消マップ」↓も参考になります。
なお2020年2月にNHKで放送された『きょうの健康』では、「ストレスとうまくつきあう方法」として、運動(特に歩くこと)が良いと紹介していました。↓
ストレスで食欲が出てきた時に、それが「本当にエネルギー不足」なのか、又は「偽の空腹」なのかを見極めることがお勧めです。
↑この中でも紹介している腹式呼吸は、ストレス解消にもダイエットにもお勧めです。↓
↑呼吸は、次の【習慣7】の運動や代謝とも関連が強いです。
芸能人で体型維持のために、ストレス管理もしっかり出来ていると思われるのがローラさんです。
運動や食事だけでなく、瞑想、読書、犬の散歩、絵を描くなどで「心の健康」にも気を付けている、とのことです。
↓参考記事です。
ストレスは、自律神経の乱れやモナリザ症候群などとも関連が深いです。
水分不足は、代謝が下がって太る!
水はカラダの構成要素の約60%を占めていて【脂肪燃焼、基礎代謝向上、消化吸収、老廃物の代謝など】に影響します。
水分補給が不適切だと、これらの機能が上手く働かなくなるので、ダイエットにも健康にも良くないことは明白です。
1日の水分摂取量は、2020年2月25日放送のTBSの「この差って何ですか?」では、
・1日3リットルは飲み過ぎ
・食事で摂れる水分を除いて【1.5リットル~2リットル】
などと紹介していました。↓
食事内容に味噌汁やスープ、野菜や果物などが、どのくらいあるかで、食事以外での必要量が変わってきます。
多くの人に当てはまる食事に含まれている水分を除いた1日の水分摂取量は、1.2L~2Lくらいが適量だと思います。
もちろん、体格や活動量・運動量・塩分摂取量・カリウム摂取量など様々な要因によって必要量に個人差があるので、あくまで目安量です。
こまめな水分補給が大事
適切量を飲むことに加えて【こまめに飲むこと】も重要 です。
理由は、1度にたくさん飲みすぎると、腎臓が尿を作るスピードに追いつかず、腎臓に負担をかけてしまうからです。
そのため番組では【1~2時間にコップ1杯(約200ml)】を飲むことを推奨していました。
常にペットボトルを持ち歩き、午前中に500mlの1本、午後にも1本、夕方までに3本などと、具体的な目標を定めておくのもお勧めです。
↓このように、飲む時間の目安を書くのも、1つの工夫で良いですね。
水分補給で他に気を付ける点は、↓これらです。
・食事の時に水を飲み過ぎるのは良くないので、コップ1杯までにする。
・特に夕食では、暖かいスープやみそ汁を飲むのが良い。満腹感を得やすいというメリットがある。
・コップ1杯の水を寝る前に飲むのは良いこと。
「寝る前に水を飲むと、むくむ」というのは間違いです。
でも、もし夜中にお手洗いに行きたくて目覚めるようなら、もっと早い時間に飲んでおくのが良いですね。
普段飲むものは、水が一番良いですが、甘くないコーヒーやお茶系も大丈夫です。
でも【1日の摂取量の半分以上】は、水か炭酸水にするのが良いですね。
更に詳しくは、↓こちらも読んでみてください。
お酒とダイエットについて
ダイエットとお酒に関しては、↓これらのポイントを知っておきましょう。
・お酒は、水分補給にはカウントされない
・寝酒は、睡眠の質を下げるので厳禁!
・お酒でストレス解消をしている人は、改善する
↑これらは、ここまで紹介した【睡眠やストレス】とも関連しますね。
・【酒は百薬の長】は嘘らしい!?
・ハイボールよりもワインの方が痩せる!?
・酒量を減らす方法とは?
・お酒を減らすよりも、断ち切る方がラク?
・ノンアルコール・ビールでも酔える
↑これらの詳細は、↓こちらの記事をどうぞ。
まとめ
今回紹介した「習慣6」の大事なポイント3点は、↓こちらです。
1 睡眠の質の向上と、睡眠時間の確保
2 ストレスとの上手な付き合い方やコントロールの仕方
3 こまめな水分補給と適切な摂取量
前回の「習慣5」までの、食事の内容や食べ方などに加えて、
今回紹介した、睡眠、ストレス管理、水分補給、などを習慣化できると、9割以上の人はダイエットに成功し、リバウンドもしなくなります。
次は最後の「習慣7」で、運動についてお伝えします。↓