※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!
ハンドクラップダンスに痩せる効果は、ほとんどありません。
このダンスは「JC ・JK流行語大賞2019」のモノ部門のトップに選ばれました。
2023年になっても各種SNSで、変なエクササイズの動画とともに「この運動で痩せた!」などという書き込みをよく見ますが、ハンドクラップと同で痩せる効果はありません。
※JCは女子中学生で、JKは女子高校生の略です。
この記事のポイントは、↓これらです。
・「2週間で10kg痩せる」は誇張しすぎ
・ダイエットには食事9割、運動1割
・「1ヵ月で1kg減」くらいなら可能
・食事改善と併用すると良い
・ハンドクラップダンス以外の運動でも構わない
私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。
↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。
↓私の経歴です。
※本ページは広告やPRなどが含まれています。
ハンドクラップで「2週間で10kg痩せる」は不可能!
2020年7月24日に放送されたBS TBSの『スイモクチャンネル』という番組は、不思議な内容&構成でした。
前半では元モー娘。の尾形さんが、過激なダイエットの経験を話し、警鐘を鳴らしていました。
しかし後半では、ハンドクラップダンスを【2週間で10kg痩せる】と、ネットの嘘の情報をそのまま紹介していました。
ハンドクラップダンスは、元々YouTubeやSNSで広まったので、少し遅れてテレビで取り上げられることもあります。
極端で危険な食事制限をしない限り、
ハンドクラップダンスによって、2週間で10kg痩せることは【100%不可能】です。
痩せないだけでなく「ハンドクラップダンスで足を痛めた」という声も多い実状です。
そもそも【痩せる】の正しい意味は、【体重が減ること】ではなく、【体脂肪が減ること】です。
危険な食事制限で、体重は短期間で大幅に減ることはあっても、【体脂肪が2週間で10kg減ること】は不可能です。
極端な食事制限をすると、筋肉も大幅に減るので代謝も減り、結局はリバウンドし以前よりも太りやすい身体になるだけです。
1回のハンドクラップで減る体脂肪は20g?
15分のハンドクラップダンスで燃焼する体脂肪量は、多くても10g程度です。
0.01kgということですね。
10kg減らすには500回(250時間)、
1kg減らすのにも50回(25時間)ということですね。
この後に理由を書きますが、計算が面倒・苦手という方は、流し読みで構いません。
ランニングで消費するカロリーは?
まずランニングで消費されるカロリーを紹介します。
目安はざっくりと「体重×距離」と言われています。
60kgの人が10kmを走ると、600kcalが消費されるということです。
普段からランニングをしている人なら、10kmを走るのに1時間もかかりません。(個人差あり)
しかし全く運動していない人には、難しいです。
現実的なところで、一般的な体力の人なら30分・5kmで、300kcalの消費というくらいです。
カロリー消費のエネルギー源が【半分が糖質、半分が体脂肪】の割合だとすると、体脂肪が燃える分は150kcal分となります。
そして体脂肪1kgを燃やすには、7200kcalなので、7200 ÷ 150 = 48回 です。
5km × 48回 = 240km ということで、
5km・30分のランニングを48回やると、
やっと体脂肪が1kg燃える、ということになります。
毎日5kmを走っても、1ヵ月半以上かかりますね。
もし2日に1回、5kmを走れば、96日なので3ヵ月強かかりますね。
しかも、これは【食事量が変わらなければ】という条件付きです。
多くの人が、「今日は運動したから、普段より多く食べても大丈夫」という心理が働き、実際に食べる量が増えることが多いです。
この現象は【ランニングモラルハザード】と呼ばれています。↓
この作用があるので【長年ジムに通っていても痩せない】という人が多いのです。
【不定期のジムよりも日常の階段の方が痩せる】という研究結果もあります。
なお30分・5kmのランニング1回で燃焼する体脂肪量の目安は、1000g ÷ 48回 = 20.8gです。
暑い日なら汗で1kgくらい減ることもありますが、そのうち体脂肪はわずか20gというのが現実です。
ハンドクラップダンスで痩せても1ヵ月に1kg程度
話をハンドクラップダンスに戻しましょう。
30分で5kmのランニングと、30分のハンドクラップダンスの消費カロリーは、ハンドクラップダンスをひいき目に見ても、同じくらいでしょうね。
ということは、30分のハンドクラップダンスで燃える体脂肪量は、多くても20gくらいです。
頑張って、1日に30分を2回やっても40gです。
1ヵ月に25回やれば、体脂肪が1kg燃える、ということになります。
でも【ランニングモラルハザード】で、食べる量が増えたら体脂肪は、ここまで減りません。
そして【1ヵ月で1kg減】というのを聞いて、「たったそれだけ!?」と思う人が多いですが、継続すれば、1年で12kgも体脂肪が減ります。
これは物凄いことです。
でもハンドクラップダンスに限らず、もし1ヵ月だけ運動を頑張って痩せても、その後に運動をやめれば体重も体型も元に戻ります。↓
ダイエットは、生活習慣を変えて、継続しなければ無意味です。
参考まで、ハンドクラップダンスで【2週間で10kg痩せる】かどうか、を計算してみましょう。
30分のハンドクラップダンスを1回で、20gの体脂肪が燃えるということは、10kgの体脂肪を燃やすには500回やる必要があるということですね。
2週間は14日間なので、 500 ÷ 14 = 毎日36回ということです。
1回30分なので、18時間かかりますね。
1日24時間のうち、18時間のハンドクラップダンスを2週間ずっと続ける、ということです(笑)
ハンドクラップダンスで【2週間で10kg痩せる】は、不可能と言えますね。
ダイエットには食事9割、運動1割
ダイエットに必要な2大要素は、食事と運動ですが、食事の方が圧倒的に重要です。
『運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割』というタイトルの本があります。↓
本のタイトル通りで、【ダイエットには食事9割】というほど、食事の方が重要です。
これは、元ライザップのトレーナーである私も断言できます。
ライザップの1号店がオープンしたのは、2012年のことです。
その前から、スポーツクラブはいくらでもありましたが、長年通っていても、思うように痩せられない人が大勢いました。
そのような人達がライザップに通い、痩せた人が続出したので、わずか数年でライザップが一気に有名になりました。
従来のジムと違って、ライザップで痩せる最大の要因は、【徹底した食事管理】によるものです。
ハンドクラップダンスだけで食事改善が無ければ、良くて1ヵ月に1kgずつ減るくらいですね。
でも、ランニングモラルハザードで「今日は運動したから、普段より多く食べても大丈夫」と実際に食べる量が増えると、1ヵ月で1kgも減らないですね。
【ラーメン1杯分のカロリー】を消費するのに何時間かかる?
2020年8月2日に放送された『林先生の初耳学』では、【ラーメン1杯分のカロリー消費実験】という企画を紹介していました。
ラーメン1杯(番組では785kcal)を食べるのにかかる時間は、早い人であれば10分以内ですね。
このカロリーを消費するには、4時間~5時間以上かかることを紹介していました。
[また、『その運動、身体を壊します。』という本には、フルマラソンの距離である
【42.195㎞走って 脂肪は最大0.3kg減少】と書いてあります。↓
運動で痩せるには、かなり長い期間がかかることがわかりますね。
以前私も【フルマラソン5回?で、やっと体脂肪が1kg減る】という記事を書いています。↓
これらのことから、【ダイエットには食事9割、運動1割】ということが、実感できるのではないでしょうか?
とはいえ運動はコツコツやればダイエット効果もあり、何より健康効果が非常に高いので、楽しく続けられて習慣化に繋がることはとても大事です。
ハンドクラップダンスの際に気を付けること
もしハンドクラップダンスをやるなら、↓3点に気を付けましょう。
・無理をしない
・最初は、1分や3分だけでも充分
・徐々に時間を長くしていく
全く運動してなかった人には、いきなり30分のハンドクラップダンスをやるのは、無謀です。
ハンドクラップダンスの運動強度は、ジャンプ動作もあるので結構高いです。
足パカよりも、運動効果は高いです。
膝や足首などを痛める恐れがあるので、最初は短時間だけにしましょう。
特に、標準体重以上の人で普段運動をしてない人は、怪我をする恐れが高いです。
初から30分も目指さず、まずは1分や3分でも充分です。
もしくは最初の数ヵ月は運動無しで、食事改善だけで体重を減らすのもお勧めです。
「やっていて楽しい」と感じる種目を選ぶ
食事改善で、無理なく、きつくなく、体脂肪を減らせるペースは、1ヵ月に0.5g~1kg程です。
(標準体型以下の方なら、1ヵ月に0.5kg減以内がお勧めです)
運動も頑張れば、更に0.5kg~1kg減で、合計2kg減も期待できます。
※痩せるペースは個人差が大きいです。
ネットで言われている「2週間で10kg減」という誇大表現を期待すると、「ハンドクラップダンスで痩せない」ということになります。
なおハンドクラップダンスは、特別優れている運動ということはないので、他の運動をするのでも構いません。
最大のポイントは、長期間に渡って続けられるかどうかです。
運動の種目を変えるのでも構いませんが、運動自体を一定期間だけやっても、その後にやめれば成果は得られません。
「やっていて楽しい」と感じる種目を選ぶのも大事なことです。
ランニングが好きならランニングが良いし、球技が好きならそれが良いです。
手軽に出来て、ストレス解消の効果も高いウォーキングも、お勧めの運動です。↓
ハンドクラップダンスより効果が高い運動
例えば【タバタトレーニング】というやり方の運動です。
これは自宅でも、たった4分で出来て、かつ非常に効果が高いです。
20秒のトレーニングと10秒の休憩で、30秒を8セットで合計4分間の高強度インターバルトレーニングです。
種目は、自由に選ぶことが出来ます。
1つの種目を8セットでも良いし、2種目を4セットずつでも、8種目ともバラバラでもOKです。
「ハンドクラップダンスのメインの動き」をタバタの種目に入れるのも良いですね。
最初の頃は無理をせず、あまり追い込まなくて大丈夫です。
もしくは、本来は30秒を8セットですが、最初の頃は「30秒を4セットだけ」などと短時間から始めても大丈夫です。
たった4分と言っても、しっかりやると強度がかなり高いので、必ず準備運動をしておきましょう。
ちなみにタバタトレーニングは、日本人の田畑(たばた)先生が提唱し、海外でも知られています。
私もYouTubeで、タバタトレーニングのことを紹介している動画をアップしています。↓
まとめ
・「2週間で10kg痩せる」は誇張しすぎ
・ダイエットには食事9割、運動1割
・「1ヵ月で1kg減」くらいなら可能
・食事改善と併用すると良い
・ハンドクラップダンス以外の運動でも構わない
というのが、この記事の結論です。
最後に、効率良く痩せてリバウンドしないために、どうすれば良いのかをお伝えします。
ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。
リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。
大事な要素はいくつもあるので、次々と登場する「〇〇だけ」ダイエットで痩せないのは当然のことです。
↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、ほとんどの人が、きくつなく痩せる習慣を身につけることが可能だと思います。
また、もしライザップやフィットネスジムに通うことを検討していたり、シックスパッドなどのダイエットグッズなど、費用をかけてでも痩せたい、という場合は、オンラインダイエットを検討することがお勧めです。
↓私のオンライン指導だけで痩せた方のビフォア・アフターです。
費用は、大手パーソナルジムの1割~2割程度です。
大手ジムの広告よりも、減量のペースは遅いですが、リバウンドがしにくく、きつくなくて、習慣化もされやすいと思います。
↓詳細は、こちらをご覧ください。
↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。
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