【ライザップの元トレーナーが解説】
2021年1月26日の【中田敦彦のYouTube大学】の動画
【空腹こそ最強のクスリ①】一日3食は間違いだった?無理なく痩せる食事法
で、半日断食・16時間ダイエットを取り上げていますが、
これをやると、筋肉や代謝が減り、
寿命を縮める可能性が高いので、安易にやってはいけません!

【中田敦彦のYouTube大学】は、非常に面白く、
良い勉強になるので、私もよく見ています。
しかし今回の動画は、健康被害を起こす人が
続出する可能性が高いので、安易に実践してはいけません。
いつも通り、話が天才的に上手いので、
正しい知識が無い人は、すぐに騙されると思われます。
まだ見ていない方が見る場合は、
最大レベルの警戒心を持って、見てください(笑)
なお2021年1月21日には、なかやまきんに君が、
後輩芸人「コロチキ」西野さんがやった
「16時間断食ダイエット」を警告しています。

↓この件に関する、私の解説記事です。
この記事では、否定派と肯定派それぞれの主張を紹介し、
16時間断食ダイエットを「やってはいけない理由」を解説します。
↓私の経歴は、こちらをどうぞ。
半日断食・16時間ダイエットとは?
16時間ダイエットとは、1日24時間のうち、
【16時間は何も食べず、残り8時間だけで食事を済ませる】方法です。
「8時間ダイエット」と呼ぶこともあります。
確かに【一時的には】体重が減る人もいますが、体調を崩したり、
代謝や筋肉が減って、結局はリバウンドする人が多いです。
また、何も食べない時間を16時間にすると、様々な病気のリスクが高まります。
【10時間 ~ 12時間】空けるのがベスト、という説が多いです。

↓こちらの総合内科専門医の方も「10~12時間がベスト」と主張しています。
↑16時間だと、胆石症や便秘症が増えるとのことです。
理由① 国が『1日3食』を推進!
日本は、国として
【朝食の欠食を減らす目標】を掲げています。↓

↑ここでは【朝食を欠食する若い世代の割合】を下げようとしていますが、
【若くない人は、朝食を欠食して構わない】ということではなく、
【若い世代の朝食の欠食率が高い】ということです。
●詳しく知りたい方は、↓各省庁のサイトをご覧ください。
・農林水産省の【第3次食育推進基本計画の目標】
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/attach/pdf/kannrennhou-4.pdf
・農林水産省食育基本法・食育推進基本計画等
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kannrennhou.html
・なお、厚生労働省健康局の
【健康寿命の延伸につながる食育の推進】でも、↑これと同様のことを勧めています。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000114063_2.pdf
・↓文科省でも、【朝ごはんを食べること】を推奨しています。
文部科学省の「早寝早起き朝ごはん」国民運動の推進について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/asagohan/
・農林水産省のサイト
『朝食を毎日食べると、どんないいことがあるの?』↓も参考になります。
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/evidence/chosyoku.html
↑ここでは、朝食に関する詳しい研究結果(エビデンス)がいくつも紹介されています。
国の施策である「健康増進法」や「食育基本法」に反する食事は、
健康を害するリスクが高いです。
近年、レストランや施設で、喫煙が厳しくなっているのも、
「健康増進法」によるものですね。
極端な例でいえば、
16時間ダイエットを推奨することは、
「レストランでの喫煙を推奨する」
のと同じようなこと、とも言えます。
教科書や、健康増進法、食育基本法で朝食を推奨!

↑教科書に、朝食の大切さが載っています。
健康増進法や食育基本法は、2000年以降に制定されたので、
昔の教科書には、載っていなかったかもしれないですね。
1日2食だと、大抵、朝食抜きになります。
半日断食・16時間ダイエットは、
【教科書と違うこと】を勧めています。
算数で言えば、
「1 + 1 = 2」 は間違いで、
「1 + 1 = 3」 が正しい!
と言ってるようなものですね(笑)
なお朝食抜きだけでなく、欠食自体が良くないので、
3食を、バランスよく食べることが大事です。
教科書は、新しい発見があれば、内容は随時書き換えられています。
もし半日断食・16時間ダイエットをやるなら、
「教科書に載ってから」で、良いと思います。
●『人生を変える最強の食事習慣』から、朝食抜きのデメリットとは?
2019年5月に発行された
『人生を変える最強の食事習慣』という本の副題は、
【『時間栄養学』で「健康」「成功」を手に入れる】です。↓

この本で紹介されている朝食抜きのデメリットを、箇条書きで紹介します。
・肥満だけでなく、様々な病気のリスクが上がる
・学生なら成績が低くなり、社会人なら収入が低くなる
・肥満や循環器疾患のリスクが高い。
(スペインの社会人4052人を調べた研究。)
・朝食抜きだと、肥満者の割合が54%、糖尿病が16%、脂質異常症が22%高い。
(2018年に中国で6万5千件のケース事例、38万人のデータについて解析した研究)
・朝食抜き&夕食が遅い人達は、肥満、メタボ、たんぱく尿(腎機能低下)、などのリスクが高い。
(日本人20歳~75歳の男女約6万人について、城西大学の研究グループが中心となって行った調査)
・夜9時半以降に夕飯を食べる人達は、乳がんのリスクが1.5倍、前立腺がんのリスクが2.2倍に上昇。
(フランスで、昼間に仕事に就いている4万人以上について調べた研究)
本では、様々な研究結果のエビデンスを紹介しています。
詳細なデータを知りたい方は、是非、本を読んでみてください。
人生を変える最強の食事習慣―『時間栄養学』で「健康」「成功」を手に入れる―
理由② 100歳以上の100人のうち、朝食抜きは2%だけ!
↓情報元です。
【健康長寿の秘訣を探る “100歳100人実態調査” 2017】

ダイエットや健康に関しては、医者の中でも意見が分かれることも多く、
朝食抜きや、1日一食を勧める医者も時々いますが、
【長生き出来ない2%】の朝食抜きを、したいと思いますか?
安易にダイエット目的で
断食や、16時間ダイエットをしている人も多いですが、
これらは高確率で、寿命を縮める行為と言えます。
理由③ 各種専門の医学会で朝食抜きを警鐘!
↓各医学会が警鐘している、朝食抜きで生じる恐れがある症状です。
・整形外科学会は、骨粗鬆症
・脳神経外科学会は、片頭痛
・日本消化器病学会は、胆石症
↓それぞれの主張内容と、情報元です。
●整形外科学会 → 骨粗鬆症


↑原因の所に書いてある【極端なダイエット】とは、
朝食抜きや、1日1食、1日2食、糖質カット、などです。
日本整形外科学会のパンフレット「整形外科シリーズ1 骨粗鬆症」
https://www.joa.or.jp/public/publication/pdf/joa_001.pdf
●脳神経外科学会 → 片頭痛

日本脳神経外科学会のサイト「脳神経外科疾患情報ページ」
https://square.umin.ac.jp/neuroinf/brain/zutsu.html
●日本消化器病学会 → 胆石症

日本消化器病学会ガイドライン
https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/tansekisyou_2.html
↑胆石と胆汁↓には関連があり、ダイエットにも影響しますね。
2020年7月30日にNHKのBSプレミアムで放送された
『美と若さの新常識』は、「新たなダイエットの王道! 胆汁パワー」というものでした。
↓是非チェックしてみてください。
なお骨粗鬆症に伴って、筋肉が減少するのも非常に怖いことです。
30歳を過ぎると、毎年1%ずつ筋肉量が減り、
いずれ寝たきり状態になってしまう、と言われています。

16時間ダイエットは、これを早めることになります。
「健康寿命が短くなり、実質的な寿命が短くなる」
と言っても、過言では無いですね。
詳しくは、↓こちらの記事をどうぞ。
理由④ 口臭悪化、薄毛、月経障害
これまで紹介してきた、各種学会の情報ほどは、
信憑性は高くないかもしれないですが、紹介しておきます。


↓これは信憑性が高いと思われます。
●朝食欠食と月経痛 ―食生活様式の乱れによる体内時計と性機能障害―
京都ノートルダム女子大学 藤原 智子

↓一部、抜粋します。
【近年, 日本の若い女性の間には欠食,食の洋風化に伴うファストフード摂取過多,美容目的のダイエット等が広がっているが,これと並行して子宮内膜症など月経障害をおこす婦人科疾患が増加してきていることが問題となってい る.
朝食欠食と月経痛
朝食の欠食の影響に関しては,記憶力や学業成績との関係,疲労感などの不定愁訴や便秘の原因となること,さらには朝食欠食による生活リズムの乱れが生活習慣病 の発症リスクを高めることなど,いままで数多くの報告がなされている9).】
理由⑤ 疲れやすい、だるい、頭痛、むくみやすい
これらの体調不良が起こるのは、自律神経の乱れも大きな要因です。
不規則な生活で、体内時計が乱れることで起きる、とも言われています。
↓こちらは、2020年7月5日に放送された『健康カプセル!ゲンキの時間』からの一コマです。

この日のテーマは、
【~だるさ・不眠・頭痛の原因!?~ 緊急警報!夏のさぼり神経】
でした。
自律神経が十分に働かない事を【さぼり神経】と言っていました。
【さぼり神経】を鍛え直す、いくつかの方法の中で、
【朝食を食べること】と、紹介していました。↓

朝食によって、眠っている間に優位だった
副交感神経が、交感神経優位に切り替わります。

特に青魚・ホウレン草・アサリなどに含まれる
ビタミンB群には、交感神経を高める効果があります。

↓詳しくは、公式サイトをどうぞ。
https://hicbc.com/tv/genki/archive/200705/
※また後からも紹介しますが、
アルツハイマー病の予防・改善には、
【夕食から朝食まで、12時間空けるのが良い】
とも言われています。
朝食抜き派の主張とは?
主なものは、↓これらです。
① 朝食抜きで、摂取カロリーが減る
② 16時間の空腹時間でオートファジーを活性化
③ 朝ごはんを食べると午前中に眠くなる。
それぞれ解説していきます。↓
① 朝食抜きで、摂取カロリーが減る
1日の総カロリーが同じなら、
食事の回数が多い方が、痩せやすく、健康にも良いです。
欠食をすると、血糖値の乱高下によって体脂肪が増えやすくなったり、
血管を傷つけたり、という現象が起きてしまいます。↓

確かに、これまで三食を食べていた人が一食を抜けば、
一定期間は、体重が減る可能性があります。
しかし体脂肪だけでなく、筋肉も減ってしまう恐れが高いです。
すると代謝も減って、痩せにくくなっていき、
また健康も害してしまい、結局はリバウンドに繋がります。
リバウンドしない、【本当のダイエットの成功】のためには、
1食を減らして、2食にするのは間違いです。
「1日3食より、2食の方が体調が良い」という人は、
そもそも【1食の量が多過ぎる】ということです。
特に多いのが、夕食の時間が遅い・多い・ヘビーなどです。
夕食の量を減らしたり、時間を早めたりして、
朝食は、栄養がある内容にするのが正解です。
一食を抜くのではなく、一食ずつのボリュームを減らすのが自然なことです。
1日2食だと、1日に必要な栄養素を摂取するのが難しくなります。
例えば、1日に必要なタンパク質量は、
【体重×0.8g】と言われていますが、これを2食で摂ろうとすると、
無理が生じてしまう人が多いです。

タンパク質不足や、摂取のタイミングが1日2回だけだと、
筋肉量が減りやすくなってしまいます。
なお【体重×1g】を最低ラインの目安にする方が、
「健康やダイエットに良い」という説もあり、私も支持しています。
② 16時間の空腹時間でオートファジーを活性化
「胃腸を休ませるために16時間空ける」とも言いますが、
16時間は空けすぎで、デメリットの方が大きいです。
12時間空ければ、胃腸は充分に休まります。
そもそも、朝にお腹が空かないのは、
夕食の食べ過ぎや、時間が遅いことが原因です。
朝食を抜いて調節するのではなく、夕食を変えることが根本的な改善策です。
夕食を、就寝の4時間前(最低でも3時間前)には終えて、量が多くなければ、
半日断食をする必要がなく、朝に空腹感が出てくるようになります。
もし就寝4時間前に夕食を終えて、睡眠時間が7時間だとすると、
起床後1時間後に朝食を食べても、12時間空くことになります。
2020年4月16日に放送されたNHK BSプレミアムの
『美と若さの新常識~カラダのヒミツ』でも
【12時間空ければ充分】と紹介していました。↓

詳しく知りたい方は、↓公式サイトをどうぞ。
『12時間絶食ダイエットの効果は? | 美と若さの新常識~カラダのヒミツ』
https://www.nhk.or.jp/beautyscience-blog/2020/173/427622.html
夕食の時間が遅いことや、量が多いことは、確実に太りやすいです。
詳しくは、↓こちらをどうぞ。
また最近は、アルツハイマー病の予防・改善には、
【夕食から朝食まで、8〜12時間は絶食】が良い
と言われています。

2021年1月に、NHK BSで放送された
【夕食から朝食まで、12時間空ける】と紹介していました。↓

③ 朝ごはんを食べると午前中に眠くなる。
まずは②と同じく、前日の夕食の時間と量に、改善の余地があると思います。
そして【朝食の内容】に問題があると思われます。
典型的な悪い例は、パンだけ、おにぎりだけ、など炭水化物だけや、
おかずが少しだけで、炭水化物がメインというものですね。
これでは栄養バランスが悪いので、
午前中にエネルギーが出ないのも、当然のことです。
また午前中に眠いのは、
・炭水化物メインで、血糖値の乱高下するから
・前日の夕食が遅い・多いせいで、睡眠の質が下がってるから
だと思われます。
朝食で大事なことは、複数のおかずがあって、
タンパク質や食物繊維がしっかりあって、栄養バランスが良いことです。
↓詳しくは、こちらをどうぞ。
極端なダイエット方法は危険!
↓これらは全部、嘘です。
●【16時間ダイエットで、8時間以内なら、いくら食べても良い】
→ ジャンクフードやお菓子など、栄養価が低いものばかりだと太ります。
また「健康に良い」と言われている物でも、食べ過ぎはNGです。
●【糖質制限をすれば、タンパク質や脂質は、いくら食べても良い】
→ タンパク質も、摂りすぎれば太るし、健康にも害を及ぼします。
ナッツには、良質な脂質も含まれていますが、摂りすぎはNGです。
●【消費カロリー > 摂取カロリー なら中身は何でも痩せる】
→ 中身や、質が大事です。
↓これを見ると一目瞭然です。

また同じ物でも、日中より夜に食べる方が太りやすいです。
BMAL-1(ビーマルワン)の影響と言われています。↓

詳しくは、↓こちらをどうぞ。
なお『月曜断食』という本もありますが、
16時間ダイエットと同様に、デメリットが多いので、やらない方が良いです。
また『金森式 断糖高脂質食』というダイエット(もどき)もありますが、
↓これらを推奨する、非常に極端で危険な方法です。
・糖質の摂取を断つ
・もちろん米、パン、麺などの炭水化物はNG
・野菜や果物も食べない
・1日に2食以下を推奨
これは、16時間ダイエット以上に
国の食事の方針に逆らっていて、とても危険です。
まとめ
↓16時間ダイエットを【やってはいけない5つの理由】です。
理由① 国が『1日3食』を推奨!
理由② 100歳以上の100人のうち、朝食抜きは2%だけ!
理由③ 各種専門の医学会で朝食抜きを警鐘!
理由④ 口臭悪化、薄毛、月経障害
理由⑤ 疲れやすい、だるい、頭痛、むくみやすい
また、アルツハイマー型認知症になるリスクも高まるようですね。
そして2020年12月8日付で、↓このような記事がありました。
【摂取量が同じなら時間制限食に効果なし】

健康的に痩せるには、夕食の時間を早め、適切な量にして、
朝に空腹感があることが大事です。
そして【タンパク質や食物繊維がしっかりある朝食】
を食べる習慣が身につくと、
・日々の体調不良が改善される
・肥満体質だった人は、痩せていく
・病気のリスクが減る
というメリットを、得ることが出来ます。
欠食をすると、↓現代型栄養失調になる可能性も高いです。
最後に、健康的に痩せて、リバウンドしないために大事な、
【習慣化】について、お伝えします。
食事改善も運動も、【一時的にだけ】やっても、
その後にやめれば無意味です。
一時的に体重が減っても、リバウンドして元に戻るだけです。
もし断食や炭水化物カットなど極端なダイエットをすると、
【筋肉が減る】ので、リバウンドした時に同じ体重に戻ったとしても、
以前より体脂肪が増えていることにもなります。
ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。
リバウンドしないためには、
食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、
様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。
大事な要素はいくつもあるので、
次々と登場する「〇〇だけ」ダイエットで痩せないのは当然のことです。
ダイエットや健康のためには、他にもいくつかの習慣を身につける必要があります。
↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、きくつなく痩せる習慣を身につけることが可能です。
もしライザップやフィットネスジムに通うことを検討していたり、
シックスパッドなどのダイエットグッズなど、
費用をかけてでも痩せたい、という場合は、
オンラインダイエットがお勧めです。
↓オンライン指導だけで痩せた方のビフォア・アフターです。

大手パーソナルジムの1割~2割程度の費用で、結果が出ます。
大手ジムの広告よりも、減量のペースは遅いですが、
リバウンドしにくく、きつくなくて、習慣化もされやすいです。
↓詳細は、こちらをご覧ください。
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