【筋肉をつけて代謝を上げ、痩せる体にする】は嘘!?

※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!

「筋肉を付けて基礎代謝を上げて、太りにくい身体にする」などという話を、よく聞きますよね?

でも実は「ダイエットをしながら」や「体重を減らしながら」だと、これは嘘とも言えます。

未だにジムのサイトに、このように書いてあるところも多く、トレーナーで言ってる人もいますが間違いです。


私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。

↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。

私の経歴は、↓こちらをどうぞ。

※本ページは広告やPRなどが含まれています。

体重が2キロ減り、筋肉が1キロ増えても【基礎代謝量は減る】

このことがわかる、ヤフーニュースの記事↓がありました。

【専門家が解説「運動で痩せること」の難しさと正しい考え方】
※記事は既に削除されました。

記事のポイントは、↓これらです。

・体重が2キロ減り、筋肉量が1キロ増えても【実質の基礎代謝量は減る】
・体脂肪を減らしながら筋肉を増やすことは、かなり難しい。

↓重要な個所を一部抜粋しておきました。(結構長いです)


「筋肉増強で基礎代謝アップは現実的じゃない!?(C)日刊ゲンダイ 」
ダイエットする人の多くは「痩せるには運動が必要」と信じているが、本当だろうか?
むろん運動が体にいいのは間違いない。心肺機能が鍛えられたりストレス解消になったりするなど、さまざまなメリットがある。
ただし、それと運動すれば痩せることとは別ではないか。早稲田大学持続型食・農・バイオ研究所重点領域研究機構招聘研究員の古谷彰子氏に話を聞いた。

「運動選手並みの激しい運動をすれば痩せられるでしょうが、一般の人が運動で痩せるのはかなり難しい。それは国内外のデータでも明らかです」
基礎代謝とは肺、心臓、血管、脳、神経などの生理機能や熱産生、排泄を営むのに必要な最小限のエネルギー量。
一般的には筋肉1キロ当たりの基礎代謝量は13キロカロリーといわれる。

「仮に、ダイエットで脂肪が3キロ減り、新たに1キロの筋肉がついたとしましょう。脂肪1キロの消費カロリーは4・5キロカロリーだから3キロ減で約13・5キロカロリーが失われることになります。」
「一方で、増えた1キロの筋肉の基礎代謝量は13キロカロリーですから、差し引き0・5キロカロリーのマイナスです。体重が2キロ減り、筋肉量が1キロ増えても実質基礎代謝量は減る計算です

そもそも、筋肉をつけるのは簡単なことではない。
「筋肉には体全体を覆う骨格筋、心臓を動かす心筋、血管や内臓を覆う平滑筋の3種類があります。このうち運動で鍛えられるのは体重の約40%を占める骨格筋です。筋肉を構成する筋線維には瞬発力に優れた速筋線維と持久力に優れた遅筋線維があり、手っ取り早く筋肉を増やすには速筋線維を鍛える必要があります」

ところが、普段の生活で使われる筋肉は遅筋線維で、速筋線維は鍛えられないので特別な運動をするしかない。しかも、40歳を境に筋肉の合成が分解に追いつかなくなり、速筋線維から痩せていく。

「これにあらがい筋肉を大きくするには、トレーニングで筋肉を何度も収縮させ、筋線維内にあるタンパク質合成工場『リボソーム』を活性化させ、その数を増やす必要があります」
それには、ダンベル運動など負荷の大きな運動を繰り返さなければならない。しかも、体重を減らしつつ筋肉をつけるとなると、さらに難しい。

「運動の前後に高タンパク質、糖質を抑えた食事を取り、高度な負荷運動、長時間の有酸素運動を長期間続ける必要があります。一般の人がこんなストイックな生活を継続するのは、並大抵の努力ではできません
運動が健康にいいことは間違いないが、ダイエットの視点で考えた場合、運動のみで痩せるのは効率が悪い。きちんとした食事と生活習慣を視野に入れることが大切だ。



長かったですが、抜粋は以上です。

細かい数字など、全てを理解する必要はありません。

再度書きますが、記事のポイントは、↓これらです。

・体重が2キロ減り、筋肉量が1キロ増えても【実質の基礎代謝量は減る】
・体脂肪を減らしながら筋肉を増やすことは、かなり難しい。

私がライザップで3年間トレーナーをしていた時の経験でも、
【体脂肪を減らしながら、筋肉が増えた】ということが出来た人は、かなり少ないです。

おそらく【5%もいないくらい】だと思います。

筋肉を1kgつけても、増える代謝は、1年で体脂肪が0.6kg減分

先程の記事で、【1キロの筋肉の基礎代謝量は13キロカロリー】と書かれています。
(※諸説あって、13 ~ 30kcalとも言われています。)

そして【体脂肪1kgを減らすには7200kcal】を燃やす必要があります。↓

もし筋トレを頑張って、筋肉が1kg増えると、消費カロリーは1日に13kcal増えます。

1年間は365日なので、1年間だと
13 × 365 = 4745 kcal増 となります。

脂肪1kgを減らすには、7200kcalなので
【筋肉1kg分の基礎代謝を増やしても、体脂肪は1年間で1kgも減らない】ということです。

細かく計算すると
4745 ÷ 7200 ≒ 0.66kg なので、
1年で体脂肪が0.66kg減る分の代謝量となりますね。

そして先ほどの記事にも書かれていた通り、ダイエットをしながら筋肉を増やすことは、かなり難しいです。



ただし、筋肉を増やすための【筋トレそのもの】による消費カロリーもあります。

1kg増えた筋肉を保つための日々の運動も、積み重ねると結構なカロリーになります。

つまり運動は、一時的にだけやるのではなく、数年単位で【長期的にやること・習慣化が大事】ということです。

※運動を毎日やる必要はありません。
※一週間に2度くらいでも、適切にやれば効果絶大です。

運動は継続しなければ、ほぼ無意味

運動を一定期間だけ頑張って、筋肉をつけても、
その後に運動をやめれば、筋肉は減り始め、元の状態に戻っていきます。

代謝が高い状態をキープするには、運動の習慣も継続する必要があります。

例えば、今まで運動をしていなかった人が、毎日1時間の運動をするようになれば、良い体型に変わっていきます。

そして一定の体型で、落ち着きます。
(運動の質や食事、睡眠、体質などによって個人差があります。)

次にこの人が、毎日30分の運動に減らすと、以前の体型に戻っていき、途中の所で落ち着きます。
(運動の質を高めれば、体型の維持も不可能ではないですが。)

そして運動を一切やめれば、元の体型に戻っていきます。

これは自然な原理ですよね?

つまり、

・【筋肉を付けて基礎代謝を上げて、太りにくい身体にする】
・【一旦、筋肉をつければ、あとは運動をやめても太らない】

は幻想ということです。

元プロスポーツ選手を引退後、数年ぶりにテレビで見たら、かなり太っていて驚いた、ということが時々ありますよね?

もちろん個人差はありますが、
【一旦、筋肉をつければ、あとは運動をやめても太らない】は、嘘ということです。

例えば、

・スポーツの大会で良い成績を出したい
・芸能人が撮影のためにダイエットをする
・人生で一度だけでも、シックスパックになってみたい

など、特定の目的のために、一定期間だけ運動を頑張るのなら意味がありますが、
これらは全て、リバウンドすることが前提です。

特定の目的がなければ、リバウンドするので、一定期間だけ頑張るのは無意味です。

それなら最初から、習慣化できるレベルのことをやっていくのが良いですね。

1時間の運動を、数年にわたって続けるのが難しそうな人は、最初から30分を目指す方が良いです。

現実的なところでは、最初から頑張りすぎると怪我のリスクも高いので、

まずは軽めの運動から始めて、慣れてきたら5分や10分など、少しずつ運動量を増やすのが良いですね。

ダイエットには食事9割、運動1割

多くの日本人は、未だに、
「ダイエットを始める!」→「ジムへ行く!運動する!」
という思考回路の人が多いですが、これは非常に効率が悪いです。

ダイエットに必要な2大要素は、食事と運動ですが、実は食事の方が圧倒的に重要です。

『運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割』というタイトルの本があります。↓

この本のタイトル通りで、【ダイエットには食事9割、運動1割】というほど、食事改善の方が、圧倒的に重要です。

これは、元ライザップのトレーナーである私も断言できます。

ライザップの1号店がオープンしたのは、2012年のことです。

その前から、スポーツクラブはいくらでもありましたが、長年通っていても、思うように痩せられない人が大勢いました。

そのような人達がライザップに通い、痩せた人が続出したので、わずか数年でライザップが一気に有名になりました。

従来のジムと違って、ライザップで痩せる最大の要因は【徹底した食事管理】によるものです。


ちなみに実際には、食事改善の他にも、睡眠やストレスのことなど、大切な要素は他にもあります。

また人によって、「今その人に大切な要素は何か?」が変わってきます。

基礎代謝の内訳は、筋肉が22%、内臓が58%

↓これは、1日の総消費エネルギー量の内訳です。

↑これを見ると、
・運動は、わずか0~5%程度
・運動以外の身体活動活動が25~30%で、運動よりずっと多い
【基礎代謝】が60%前後で、圧倒的に多い
などということが、わかります。

それなので普段、運動をしていても、普段の姿勢が悪い人や活動量が低い人などは、ダイエットが上手くいきません。

このような状態を「アクティブカウチポテト」と言います。↓

カウチとは、ソファーという意味です。

↓このイラストが、非常にわかりやすいですね。

そして、最も大きな割合を占める【基礎代謝】の内訳が、↓こちらです。

筋肉(骨格筋)の割合は、22%のみです。↑

脳が20%で、筋肉とあまり変わらないですね。

そして内臓の合計が58%で、最も多い割合です。

つまり基礎代謝を上げるには、正しく食事を摂り、内臓の働きを活発にしておくことが最重要ということです。

ダイエット目的で、ただ単に食事量を減らすと、基礎代謝も減っていきます。

すると体重が下げ止まり、停滞します。

ここで、更に食事量を減らすと、

・活動量が減る
・筋肉が減る
・太りやすい体質になる
・病気になりやすい

などという、不健康で活力がなくなり、リバウンドする悪循環になってしまいます。

正しいダイエットは、食事制限ではなくバランスよく食べる食事改善です。

また日々の生活習慣で、

・水分摂取不足
・睡眠不足、質が悪い
・ストレス過多

なども、代謝を下げてしまいます。↓

まとめ

・体重が2キロ減り、筋肉が1キロ増えても【基礎代謝量は減る】
・筋肉を1kgつけても、増える代謝は、1年で体脂肪が0.6kg減分
・運動は継続しなければ、ほぼ無意味
・ダイエットには食事9割、運動1割
・基礎代謝の内訳は、筋肉が22%、内臓が58%
・【筋肉を付けて基礎代謝を上げて、太りにくい身体にする】は嘘

などが、この記事のまとめです。


最後に、効率良く痩せてリバウンドしないために、どうすれば良いのかをお伝えします。

まず食事改善も運動も、【一時的にだけ】やっても、その後にやめれば無意味です。

一時的に体重が減っても、リバウンドして元に戻るだけです。

もし断食や炭水化物カットなど極端なダイエットをすると、【筋肉が減る】ので、リバウンドした時に同じ体重に戻ったとしても、以前より体脂肪が増えていることにもなります。

ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。

リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。

大事な要素はいくつもあるので、次々と登場する「〇〇だけ」ダイエットで痩せないのは当然のことです。

↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、痩せる習慣を身につけることが可能です。

また、もしライザップやフィットネスジムに通うことを検討している場合は、オンラインダイエットがお勧めです。

↓私のオンライン指導だけで痩せた方のビフォア・アフターです。

費用は、大手パーソナルジムの1割~2割程度です。

この記事で書いた通り、ダイエットにも、基礎代謝アップにも、食事改善が最重要なので、オンライン指導だけで結果が出ます。

↓詳細は、こちらをご覧ください。

↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。

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