※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!
これまで何冊ものダイエット本がベストセラーになっていますが、それにも関わらず毎年、新しいダイエット本が何十冊(百冊以上?)も発行されています。
ということは「万人が痩せる決定的なダイエット本は無い」と言えます。
ダイエットに必要な要素はいくつもあり、人によって状況が違うので、「何かに特化したダイエット法」だけでは、多くの人が痩せないのは当然と言えます。
「単品ダイエット」や「芸能人が痩せた経験を載せている本」で多くの人が痩せないのも当然ですね。
私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。
↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。(この記事を最初に書いたのは2021年です)
この記事で紹介しているお勧めの本を参考文献として活用しているので、個人的にはもちろん私の本が最もお勧めです(笑)
↓自宅にあるダイエット関連の本の一部です。
またAmazonのKindle Unlimitedや図書館などで読んだ本も含めれば、300冊以上はチェックしていると思います。
この記事では、ダイエット本を8つのジャンルに分類し、傾向や「お勧めの本」、「お勧めしない本」などを紹介していきます。
↓これらの本のように、「100冊のダイエット本をチェックし、忖度なしで格付けする」のようなイメージですね!?
もちろんあくまで個人的な意見になってしまいますが、再現性や信憑性は高いと思います。
↓私の経歴です。
※本ページは広告やPRなどが含まれています。
「単品ダイエット系の本」はNG
代表的な本は、『朝バナナダイエット』、『夜トマトダイエット』、『きゅうり食べるだけダイエット』などです。
NGの理由は、よくあるパターンが「一食を単品に置き換える」ものだからです。
これでは栄養バランスが崩れて、新型栄養失調とも呼ばれる状態になり、太りやすい体になっていきます。
「置き換えダイエットは全てNG」と言えます。
朝食をバターコーヒーだけにするのを推奨している『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』も真似しない方が良いです。
食品名が入る「〇〇ダイエット」のちょっと違うパターンで、「特定の物を食事の最初に食べる」という物もあります。
これは悪くはないですが、やはり「何か特定の物を増やすだけで痩せる」ということは、ほとんどありません。
結局は幅広い食材を食べて、栄養バランスを良くすることが重要です。
「糖質制限やケトジェニックの本」もNG
代表的な本は、『自宅でできるライザップ』、『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』、『運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる ガチ速“脂”ダイエット』(金森式 断糖高脂質食の本)などです。
日本で糖質制限が広まったきっかけは、2012年に登場したライザップの影響が最も大きいと思われます。
しかし近年は、糖質制限ダイエットは、健康的な面でもリバウンドの面でも良くないことが明らかになってきました。
確かに体重は短期的に減りやすいですが、筋肉も減りやすく、リバウンドする可能性が非常に高いからです。
またリバウンドして元に戻るだけならまだしも、以前より体脂肪が増えたり、糖質恐怖症になったりしてしまうことも多いです。
統計的には、摂取する糖質の割合が50%を下回ると、死亡率が高くなってしまいます。
私も以前は、糖質制限を推奨していた時期もありますが、現在は勧めていません。
もし勧めるなら、「俳優が映画の撮影のためにリバウンド前提で、一時的にだけ痩せる(やつれる)必要がある場合」などの特殊な状況の時くらいです。
一般の人で「リバウンド前提でも痩せたい」という人はほぼいないので、緩やかに体重を落とすことを勧めています。
「医師のダイエット本」は偏った考えに注意
代表的な本は、『医者が教える食事術』、『マンガでわかる ダイエット外来の医者が教える 成功率99%のやせ方』、『大学病院・肥満外来の教授が教える 1日だけダイエット 』などです。
ダイエット外来や肥満外来の医師が書いている場合は、基本的には信憑性が高いです。
しかし医師でも、断食・ファスティング系や、1日1食、1日2食など、偏った方法を勧めていることもあるので要注意です。
断食系の代表的な本は、『空腹こそ最強のクスリ』(16時間断食ダイエットの本)、『月曜断食』(著者は医師ではなく鍼灸師です)、『Dr.ナグモの7日間若返りダイエット 20歳若返り、15kg痩せる! 』などです。
これらは一時的には体重が減っても、体脂肪よりも筋肉が減って、リバウンドする可能性大です。
糖質制限と同じく、病人役を演じる俳優でもなければ、やらない方が良いです。
↓こちらは糖尿病専門医で「血糖おじさん」こと薗田先生の本で、2023年7月25日に発売されました。
『“血糖値”を制して脂肪を落とす! 最新エビデンスと実体験からわかった最強血糖コントロールダイエット』
私は以前流行したclubhouseで、血糖おじさんと直接話をしたことが何度もあるので、この本にも注目しています。
「研究者のダイエット本」はお勧め度が高い
↓3パターンに分けて、代表的な本を紹介します。
①全般系:『最後のダイエット』、『大学ダイエット講義』、『果糖中毒』、『はらすまダイエット』、『話題のダイエットを格付けしたら… 科学的に正しい!やせ方の最新知識』
②よく噛む&味覚系:『簡単! 箸置きダイエット よく嚙むとカラダは変わる ココロも変わる どんどん変わる』、『一生太らない体をつくる 噛むだけダイエット』、『無理なくやせる“脳科学ダイエット“』(マインドフルネスイーティングなど)、『1日1杯飲むだけダイエット やせる出汁』
③ダイエットするな系:『ダイエットをしたら太ります。 最新医学データが示す不都合な真実。』、『寝たきり老人になりたくないならダイエットはおやめなさい』
→ よくある「短期集中や食事制限のダイエットは、やらない方が良い」と主張していて、私も完全に同意する内容です。
先ほどの「医師が著者の本」と同様で、時々ある「偏った考え」には要注意ですが、基本的には良い内容の本が多いです。
個人的に、特にお勧めなのは、↓この3冊です。
①では 『果糖中毒』
②では 『簡単! 箸置きダイエット よく嚙むとカラダは変わる ココロも変わる どんどん変わる』
③では 『ダイエットをしたら太ります。 最新医学データが示す不都合な真実。』
どの本もタイトルに関することだけでなく、ダイエット全般に関することが詳しく載っています。
②と③は2021年に発行された本で、情報も新しいです。
それぞれお勧めの本なので、私も記事で紹介しています。
「ダイエット指導者やインフルエンサーの本」はピンキリ
代表的な本は、『運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割』、『痩せない豚は幻想を捨てろ』などです。
最近は、YouTubeやSNSでダイエット情報を発信していたインフルエンサーが出版することが増えています。
そしてインパクトがあるタイトルの本が増えているように思います。
・『予約の取れない女性専門トレーナーが教える 筋トレなし、食べてやせる!神やせ7日間ダイエット』
・『人生が変わる! かのまん整形級ダイエット』
・『一週間で体が変わる 食べながらやせるすごい方法』
・『忖度なしの栄養学 科学的根拠に基づいた「ボディメイク×ニュートリション」の新バイブル』
・『ダイエットの教科書』
(「〇〇ダイエット〇〇の教科書」という本が何冊かある。本物の教科書ではない)
・『大学ダイエット講義 無理をしない がんばらない それでも確実にヤセる』
(実際に大学で講義された内容)
・『「稼げる男」は食事が9割』
・『なぜ一流の男の腹は出ていないのか?』
・『一生、Beforeのままでいいの?』
・『人生レベルで心と体が変わる! 自己肯定感ダイエット』
・『ぷにちゃんの脳内脂肪吸引』
・『のあ式持続可能ダイエット』
・『小さなダイエットの習慣』
個人的に、この分類の中でお勧めは、
① 『運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割』 と②『小さなダイエットの習慣』です。
未だに「運動をメインで、食事を変えずに痩せよう」という考えの人がいますが、運動だけで痩せるのは非常に難しく、出来たとしても数年単位で続ける必要があります。
ダイエット目的なら、食事改善をメインにし、運動は補助的にやるのが合理的です。
なお 『ダイエットは運動1割、食事9割』 の著者、森拓郎さんはダイエット本を量産していて、
↓2021年8月発行の『きれいな人の老けない食べ方』の帯に「累計100万部突破」と書かれていますね。
↑『玄米せんせいの弁当箱』は『運動1割、食事9割』の中で推奨されている漫画で、私もお勧めしています。
② 『小さなダイエットの習慣』 を勧めているのは、糖質制限や断食系のようにリバウンドしないために最重要なのは、習慣化だからです。
「習慣を考慮しない短期ダイエットは、どれもリバウンドして当然」です。
それなのに多くの本は短期ダイエットを売りにし、消費者もそれを求めるので、ダイエットとリバウンドを繰り返している人が多いです。
また上には載っていない本では、『「デブは甘え」という呪い。』、『ダイエットコーチ計太の「ラクやせ」メソッド』 なども、とてもお勧めです。
「芸能人などの体験談系」は再現性が低い
代表的な本は、『いつまでもデブと思うなよ』(レコーディングダイエットの本)、『ダイエット SHINGO』、『世界一のはるな愛になるダイエット』、『10キロやせて永久キープするダイエット』などです。
著名人が痩せると話題性があるので、本になりやすくベストセラーにもなりやすいです。
しかし内容は、あくまで「個人の体験」なので、再現性が低いです。
ダイエット本を出版したタレントが、その後にリバウンドした例も多いですよね。
レコーディングダイエットの著者、岡田 斗司さんもリバウンドして話題になりました。
しかし本の内容をちょっと修正して適切にやれば、非常に効果的なダイエット法の1つと言えます。
一般の方の体験談の本は、芸能人の本よりは良い内容の傾向がありますが、それでも玉石混交と言えます。
どちらにせよ「一個人の体験談」よりも、「様々な状況の人たちにダイエット指導をしている人」の本の方が再現性が高いのは、当然ですよね。
このことは婚活に例えると分かりやすいです。
もしあなたが婚活中だとしたら、↓このAさんより、Bさんのアドバイスを聞きたいですよね?
A:結婚経験がある一般人で、近所のおじさんや親戚のおばさんの経験談
B:様々な状況の人を結婚に導いた婚活のプロの話
ちなみに、日本で最も売れたダイエット本『不思議な面白減量法 こんなにヤセていいかしら 1回30秒だけで1日1キロ落ちる』の著者は、俳優の川津祐介さんで、215万部のベストセラーとなり、全てのジャンルでも日本で歴代31位の販売部数です。
また1970年に発売されて150万部のベストセラーとなったダイエット本『ミコのカロリーBOOK』の著者は、歌手の弘田 三枝子さんです。
↑この本のことは、↓この記事でも紹介しています。
「運動系のダイエット本」だけで痩せるのは困難
代表的な本は、『はじめてのやせ筋トレ』、『やせるダンス 楽しく踊るだけ!! 全身の脂肪をいっきに燃やす』、『デューク更家のダイエットウォーク』、『美木良介のロングブレスダイエット』などです。
最後の3冊は著名人のジャンルと被っていますが、こちらに分類しました。
他にも、『足パカダイエット』、『1分でみるみる細くなる! 激やせストレッチ』など様々な本があります。
先ほどお勧めした『運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割』のタイトル通りで、運動メインで痩せようという本で痩せる人は、非常に少ないです。
まず食事改善をしっかりやって、そのうえで運動も取り入れるというのは良いですけどね。
最初から運動だけで痩せようとするのは、例えば「音楽大学の受験生が、音楽の勉強よりも、化学・体育・古文などを優先的に勉強するようなもの」です笑
私が作った↓このイメージ図が分かりやすいと思います。
↓このように「運動を頑張ると痩せる」と思っている人が多いですが、間違いです。
「その他の関連本」(睡眠、レシピなど)
↓4パターンに分けてみました。
①専門書・ガイドラインなど:『佐々木敏の栄養データはこう読む! 第2版』、『佐々木敏のデータ栄養学のすすめ』、『ライフスタイル療法I 第5版 生活習慣改善のための認知行動療法』、『肥満症の総合的治療ガイド』
②睡眠やストレス系:『最強の睡眠 世界の最新論文と 450年企業経営者による実践でついにわかった』、『吉野式「空腹睡眠」ダイエット』、『脳と睡眠の仕組みでみるみるヤセる!ストレス0(ゼロ)ダイエット』
③レシピ系のダイエット本
④ダイエット本では無い「習慣に関する本」
①の佐々木敏さんの本は非常にお勧めで、読むと他のダイエット情報の真偽を見抜けるようになります。
2023年6月に発売された、佐々木さんの3冊目の著書『行動栄養学とはなにか?』も非常にお勧めです。↓
他の2冊も大衆向けの本ではないですが、書店のダイエットコーナーにある多くの本よりも情報の信憑性が高いです。
②に関しては、多くの人は「ダイエットで大切なのは食事と運動」と思っていますが、睡眠やストレスも非常に重要なので載せました。
『最強の睡眠 世界の最新論文と 450年企業経営者による実践でついにわかった』 はお勧めです。
③のレシピ系の本も常に新しく発行されて、少し前は糖質制限系が多く、最近ではオートミールのレシピ本もあります。
④に関しては、「習慣に関する本」は、「一般的なダイエット本」よりもダイエットに役立つ傾向があります。
ダイエットで大切な要素を分解すると、↓この2点となります。
①栄養や運動の正しい知識
②習慣化の方法
毎年ダイエット本が次々と新登場するのは、一旦は体重が減っても、永続的に上手くいく人が少ないからです。
↑①の本と、②の本の両方を読むと、長期的なダイエットの成功率も各段に高まります。
また習慣の本には、ダイエットの事例が載っていることも多いです。
『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』も習慣化の本としてお勧めで、ダイエットの事例も載っています。
まとめ
今回は8つのジャンルに分けましたが、「医師、研究者、ダイエット指導者などが書いた本」などは、お勧め度が高い傾向があります。
ただ、偏食・欠食などの極端な方法はお勧めしません。
お勧め度が低い傾向のジャンルは、「糖質制限、断食系、芸能人の体験談、運動メインなどの本」ですね。
リバウンドしやすい、再現性が低い、健康を害する、などが理由です。
●この記事のタイトルでランキングと書きましたが、それぞれの人の状況によってお勧め本が変わるので、あらためて状況別に5例を挙げておきます。
①ダイエット全般では『運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割』の著者、森拓郎さんの本は基本的にどれもお勧めです。
絞るとすれば、代表作の↑『運動1割、食事9割』か、又は最新刊の『きれいな人の老けない食べ方』が良いと思います。
なお 『運動1割、食事9割』は、AmazonのKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)で読み放題の対象なので、会員は無料で読むことも出来ます。
今回紹介したいくつかの本も読み放題の対象です。
②ダイエットの知識はあるが痩せない、そして早食い、という人にお勧めなのが、 『簡単! 箸置きダイエット よく嚙むとカラダは変わる ココロも変わる どんどん変わる』 です。
実は、よく噛んで、ゆっくり食べることはダイエットにおいて最重要事項の一つです。
これをやらずに、糖質制限や〇〇ダイエットをしても、リバウンドするだけです。
2021年7月に発行された本で、ダイエット全般の情報も新しく正確性が高いです。
③「意志が弱いから痩せない」と勘違いしていたり、甘い物への欲求が強すぎるという人には『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』もお勧めです。
マインドフルネスをベースとしたダイエットプログラムが紹介されています。
④もう失敗したくない人や、周りに無茶なダイエットを繰り返している人がいる、という人にお勧めなのは、 『ダイエットをしたら太ります。 最新医学データが示す不都合な真実。』 です。
『寝たきり老人になりたくないならダイエットはおやめなさい』 も同じ主旨ですが、↑前者の方が新しい本です。
⑤何度もリバウンドしてきた人にお勧めなのが『ダイエットの小さな習慣』です。
ダイエット本ではかなり珍しく習慣に焦点を充てていて、更にダイエット全般や栄養のこともしっかり書かれていて、最強のダイエット本と言えるほどです。
リバウンドするのは、短期ダイエットだけやり、習慣化されていないからです。
↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。(最初にこの記事を書いたのが2021年です)
※この記事で紹介したお勧めの本を参考文献として活用しているので、個人的にはもちろんこの本が最もお勧めです(笑)
最後に、あらためて【習慣化】についてお伝えします。
食事改善も運動も【一時的にだけ】やっても、その後にやめれば無意味です。
ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。
この記事で様々な本を紹介しましたが、リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで良い習慣を身につける必要があります。
紹介した本を読まなくても、まずは↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、正しい知識と痩せる習慣を身につけることが可能です。
↑私の本『ダイエットは習慣が9割』のベースになったダイエット法です。
また、もしライザップやパーソナルジムなどを検討している場合は、オンラインダイエットがお勧めです。
↓私のオンライン指導だけで痩せた方のビフォア・アフターです。
費用は、大手パーソナルジムの1~2割程度です。
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