自律神経を整えるとダイエットが上手くいく。モナリザ症候群とは?

※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!

2021年2月5日にNHKで放送された『あしたも晴れ!人生レシピ』のテーマは、「心と体をいたわる術!自律神経を整えよう」でした。

自律神経の乱れは、体調不良の悪循環に繋がります。

番組ではダイエットとの関連には触れてませんでしたが、実はダイエットに大きな影響があります。

自律神経とダイエットに関することで、国際肥満学会で発表された「モナリザ症候群」という言葉があります。

これは、1991年に米国の肥満研究者ジョージ・ブレイが提唱した「交感神経の働きの低下が、肥満の大きな原因」という説です。

モナリザとは、レオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれた絵画のことではありません。

Most obesity known are low in sympathetic activity.

という英文の単語の頭の音を繋げてMONALISAということです。

直訳すると、「知られている肥満のほとんどは、交感神経の活動が低い状態です。」となります。

分かりやすく言うと、「多くの肥満は、交感神経の働きの低下が原因である」ということです。

私はこれまで数百人にダイエット指導をしてきましたが、自律神経はダイエットにおいて極めて重要なキーワードです。

運動や食事制限などを始めるよりも、まず自律神経を整えることの方がダイエットのための近道とも言えます。

私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。

↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。

↓私の経歴です。

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自律神経セルフチェック

↓番組で紹介していた自律神経のセルフチェックです。

・すぐ疲れてやる気が出ない。
・むくみが気になる。
・頭痛がある。
・いつも不安。
・理由もなくイライラしやすい。
・手足が冷たい。
・肩がこっている。
・腰痛がある。
・思考力・決断力が低下した気がする。
・便秘や下痢の症状がある。

番組で解説をしていた順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんによると、

「2つ以上該当すると、自律神経的にはちょっと落ち気味だと考えるのが良い。」とのことです。

更に、「症状が2週間以上続くようだったら、必ずかかりつけの医師に相談してください」と話していました。

モナリザ症候群のチェックリスト・原因

出典がわからなかったのですが、チェックリストとして↓これらの項目が挙げられています。

・食べすぎていないのに太る
・睡眠時間が6時間以下
・目覚めが悪い
・朝食は食べない
・日中は座りっぱなし
・運動はほとんどしない
・家でゴロゴロするのが好き
・ずっとスマホをいじっている
・お風呂はシャワーだけ
・深夜1時以降に寝ることが多い

1番目の項目を除くと、そのまま「モナリザ症候群になる原因」とも言えます。

そして、どれも「太りやすい人の特徴」に完全に当てはまります。

睡眠に関連する項目は、以前私が書いた↓この記事で解説しています。

現代人は、ストレス過多で交感神経が優位に

交感神経と副交感神経系のバランスが大事です。↓

年齢とともに活動レベルは両方とも下がるのですが、特に副交感神経系はガタっと下がります。

厚生労働省のサイト「e-ヘルスネット」の「自律神経失調症」には、↓このように書かれています。

「自律神経は、交感神経と副交感神経という逆の働きをする2つに分かれています。交感神経は身体を活発に動かすときに働き、副交感神経は身体を休めるときに働きます。これらが互いにバランスを取りながら身体の状態を調節していますが、このバランスが崩れることがあり、その原因として、不規則な生活によって自律神経が興奮し続けたり、ストレスによる刺激、更年期におけるホルモンの乱れ(更年期障害)、先天的要因などが挙げられます。」

現代人の多く(特に都心部に住んでいる人)は、常にデジタル器機に触れ情報過多で、ストレスも多いので、交感神経が優位に働きすぎる傾向があります。

デジタルデトックスという言葉もあります。

よくある例は、昼食をパソコンやスマートフォンを使いながら、よく味わいもせずに食べるということですね。

忙しい人ほど、リラックスする時間を作って、副交感神経を正常に働かせることが大切です。これによって仕事のパフォーマンスも上がります。

GoogleやAppleなどのITの大企業でマインドフルネスや瞑想を積極的に取り入れてるのは、副交感神経を正常に働かせるためとも言えます。

自律神経は自力で改善できる

コロナウイルスの影響でストレスコントロールが上手くいかなくなり、自律神経が乱れることは、コロナ太りの大きな要因です。

先ほどの厚労省のサイトには、
【意思に関係なく刺激に反応して身体の機能を調整する「自律神経」~】
という表記があります。

しかし今回のNHKの番組で小林教授は、「自律神経の乱れは、昔は自分ではなかなか出来ないと言われていましたが、今は出来ると言われています。」と話していました。

※既に書いた通り、 「症状が2週間以上続くようだったら、必ずかかりつけの医師に相談してください」 をお忘れなく。

先ほどもマインドフルネスのことを書きましたが、改善のためのキーワードは、呼吸、食事、運動、睡眠、日記、メンタル強化などです。

↓ローラさんが「心の健康」を大切にしていることにも通じます。

ワンツー呼吸法で自律神経を整える

人はストレスを感じると交感神経が優位になり、無意識のうちに呼吸が浅くなります。

すると血流が悪くなり、脳や体に酸素が行き渡りにくくなり自律神経が乱れる原因になります。

自律神経が乱れると代謝も下がって、太りにくくなります。

不定期にジムに行くよりも、まず日常の浅い呼吸を改善する方が、圧倒的に痩せやすくなります。

番組では、「ワンツー呼吸法」を紹介していました。

①鼻から3秒かけて吸う。
②6秒(倍の秒数)かけて口から吐く。

吐くときに副交感神経系が上がることが大事なので、呼気に2倍かけています。

ポイントは背筋をまっすぐにして、猫背を避けることです。

吸う時に胸郭を広げるイメージで、吐く時は肺をドンドンしぼめさせていくイメージを持ちましょう。

これを1日1回、3分間やるのを習慣化すると、自律神経を整えるのに役立つとのことです。

関連記事です。↓

寝る前の3行日記でストレスをためない

悩みがあるとモヤモヤして寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりすることに繋がります。

これは代謝の低下や食欲の増進になるので、太りやすいということです。

3行日記で、寝る前に1日のストレスを吐き出すことが期待できます。

日付の他に書くことは3行だけです。

①きょう一番、嫌だった・失敗した・つらかったこと。
(ストレス源が明確になるので軽くなる)。

②きょう一番、良かった・楽しかった・うれしかったこと。
(その日が嫌なことばかりではなかったことに気づくことが出来る)。

③あしたの目標。
(気持ちを未来に向けモチベーションを高めることに役立つ)。

日記を書くことで、第三者的な立場から自分を見つめなおせることもメリットです。


また寝る直前までスマートフォンを使うことは、自律神経にもダイエットにも極めて良くないことです。

睡眠とダイエットについては、↓こちらでも解説しています。( モナリザ症候群のチェックリスト のところでも紹介しました)

「栄養バランス・よく噛む・夕食は早め」の食事で自律神経を整える

番組では、食事で大事なのは、発酵食品、食物繊維、ビタミンD、タンパク質などと話していました。

大切なのは、栄養バランスということです。

サプリに頼る前に、食事を見直してみましょう。

また「よく噛んでゆっくり食べること」も紹介していました。

これによって、消化酵素や、免疫機能を高めるIgA抗体(粘膜で働き、細菌やウイルスの侵入を防ぐ働きを持つ)が出るとのことです。

よく噛んで食べることは、ダイエットにおいても超重要項目です!!

本来は、味や会話を楽しむことで、リラックスされて副交感神経が優位に働きます。

しかしスマホやパソコンを見ながらの食事だと、交感神経が優位で興奮状態が続いてしまいます。

そしてよく噛まず、味わいもせずで早食いになり、食事量も増えてしまいます。

痩せて健康になりたかったら、食事中は食事に集中しましょう。

夕食を寝る3時間前までには食べておくことも大切です。

夕食から就寝までの時間が1~2時間など短すぎると、胃腸が動いたまま、つまり交感神経が上がったまま寝ることになってしまいます。

そうすると睡眠の質が下がり、太りやすくなります。

また午後9時前には、夕食を終わらせて頂きたい、と話していました。

私は、夕食を3~4時間前までには終えるようにするのが良いと思います。

体操、スクワット、ウォーキング

番組では、自律神経を整える体操として、全身伸ばし、骨盤まわし、スクワット、などを紹介していました。

ポイントは、肩甲骨や骨盤などの可動範囲が広い関節をしっかり動かすことです。

スクワットは、太ももなど大きな筋肉を動かすことになるのポイントです。

リズミカルに歩くことも、自律神経を整えるのにお勧めです。

また体操をする時にも、呼吸も大事です。

↓以前書いた、こちらの記事も関連します。

2022年9月1日に放送されたNHK『あしたが変わるトリセツショー』は、「脈拍の取説〜速いと太る!?注目の“健康指標”」 というテーマで、ヨガの深い呼吸で自律神経が整うので痩せることも期待できると紹介していました。

まとめ

ダイエットのために、無理な食事制限や運動を頑張るよりも、先に自律神経を整える事の方がずっと重要と言えます。

そして自律神経は、ある程度は自力で整えることが出来ます。

↓これらがキーワードです。
・呼吸:ワンツー呼吸法、姿勢
・食事:栄養バランス・よく噛む・夕食は早め
・睡眠:3行日記・日光・朝食・寝る直前のスマホ
・運動:体操、スクワット、ウォーキング


最後に、健康的に痩せてリバウンドしないために大事な【習慣化】についてお伝えします。

食事改善も運動も【一時的にだけ】やっても、その後にやめれば無意味です。

ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。

リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。

ダイエットのためには、他にもいくつかの習慣を身につける必要があります。

↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、痩せる習慣を身につけることが可能です。

また、もしライザップやパーソナルジムなどを検討している場合は、オンラインダイエットがお勧めです。

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