水抜きダイエット・水太り・3リットルなどは嘘で痩せない。水だけ断食も危険。

※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!

「水太り」や「水ダイエット」という言葉がありますが、実際にはどちらも存在しません。

【間違った水分補給をしている人】は太りやすく、
【正しい水分補給をしている人】は痩せやすい(正常な状態)というだけのことです。

この記事を読むと、ダイエットにも健康にも良い、「正しい水の飲み方や適切な摂取量」などが分かります。

↓大事なポイントを先に紹介しておきます。

・1日に必要な水の量は、食事以外に1.2L~2L
・1~2時間にコップ1杯(200ml)くらいのペースで、こまめに飲む
・食事の時に、水を飲み過ぎない


私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。

↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。

↓私の経歴です。

水太り&水抜きダイエットは嘘

2020年2月に放送されたTBSの『この差って何ですか?』では、
体に良い水の飲み方」と「体に良くない水の飲み方」に関して紹介していました。

番組で専門家が、「身体に良くない飲み方をしている人が、沢山いる」と話しています。

「身体に良くない水分摂取をしている人が多い」というのは、私も同感です。


水で太らないのは、当然なのですが、簡単に説明しておきます。

確かに、水500mlを一気に飲めば体重が0.5kg増えるし、運動して汗をかいたりサウナに長時間入ったりすれば、1時間で1kg以上の体重が減ることもあります。

しかしこれらは、あくまで一時的な変化です。

「太る」と「痩せる」の正しい意味は、体重の増減ではなく体脂肪量が増減することです。

短期間での体重の変化は、ほぼ水分によるもので、体脂肪の増減はほとんどありません。

つまり「水太り」も「水抜きダイエット」も間違いということです。

フルマラソンの距離である【42.195 km走って、脂肪は最大0.3kg減少】と書いてある通りです。↓

↓この記事を読むと、更にわかります。

水分補給が不十分だと太る

水分摂取量は、少な過ぎも多すぎても、どちらもNGです。

水分補給が少ないと、太りやすくなります。

2022年12月8日のNHK『トリセツショー』は、「太らないトリセツ」というテーマで、「塩分の摂り過ぎ」や「水分不足」は太りやすいことを紹介していました↓

塩分摂取量が多いと、太りやすくなり、また健康にも悪影響を及ぼすので、味が濃いものや塩分量が多いものの摂取には気をつけましょう。

またカリウムをしっかり摂ることも、塩分の排出のために大切です。

↓Googleで「カリウム 食品」と検索して出てきた、カリウムの多い食品です。

結局は幅広い食材を食べるのが良いので、「まごわやさしい」の食材を意識して食べるのがお勧めです。

正しい水分補給のメリットは?

水はカラダの構成要素として、約60%前後(年齢によって変わります)を占めています。

そして新陳代謝、消化吸収、老廃物の排出、体温調節、など【体のあらゆる機能】に影響を及ぼしています。

その結果、健康維持やダイエットにも大きく関連します。

↑NHK BSの『偉人たちの健康診断 歴史に学ぶ健康法』の「独眼竜・政宗 水もしたたる伊達男」の回で紹介されていたものです。

実は伊達政宗は健康オタクで、↓ここにも書かれている通り、「水を飲むこと」にもこだわっていたそうです。

隠れ脱水症状とは?

『この差って何ですか?』で今回【体に良い水の飲み方】を解説していたのは「水に関する著書」も出版している方です。↓

夏は汗をかくので水分摂取を意識する人が多いですが、実は冬、春、秋でも乾燥によって隠れ脱水症状になる危険性が高いです。

1%の水分不足でも集中力や記憶力が低下

脱水症状までいかなくても、隠れ脱水になれば、先程紹介した水分補給のメリットである、
新陳代謝、消化吸収、老廃物の排出、体温調節、などが上手く機能しなくなります。

水分が2%減でも、身体にマイナスの作用が出てきます。

そして代謝が悪くなり、不健康になりダイエットにもマイナスとなります。

体重が60kgの成人だと、水分の割合が60%なので「36kgが水分」ということです。

このうちの2%ということは720mlということですね。

意識して水分補給しないと、すぐに減ってしまう量ですね。

世の中には【慢性的に水分不足】の人も多く、そのような人は、常に代謝が悪い状態だと言えます。

代謝が悪いと痩せにくいのはもちろん、健康にも悪影響があります。

先ほどの『偉人たちの健康診断 』でも「水を飲むと、記憶力と集中力が増した」という研究結果を紹介していました。↓

↑これは逆の言い方をすれば「水分不足だと、記憶力、集中力が低下する」ということですね。

またコネチカット大学のアームストロング博士らが発表した論文によると【体重の1%以下の水分損失でも、記憶力の低下や認知エラーが起こる】とのことです。

体重が50kgの人だと、500ml以下の水分減少でも起こる、ということですね。

水3リットル飲むと痩せる?水ダイエットの本質

イギリスの大学の研究者が行った実験によると、↓これらの報告もあったそうです。

・【500mlの水を飲んでから知的作業を行った人は、飲まなかった人に比べて、約14%反応が速かった】
・【水をたくさん飲んだ子どもたちは、集中力と記憶力がアップした】

これもやはり「水を飲むことによって能力アップした」というよりも「水分不足だと、本来の能力を発揮できない」というのが本質ですね。

水を沢山飲んで痩せると言われている「水ダイエット」の本質は、
【間違った水分補給をしていた人が、正しい水分補給をすると正常な身体・代謝になり痩せやすくなる
ということです。

そして「水を沢山飲めば飲むほど痩せる」ということではありません。

1日3L以上など、むやみやたらと飲むのは間違いです。

1日に必要な水の量は、1.2L~2L

私がライザップで勤務していた頃には、食事での水分量も含めて1日の合計水分摂取量は「男性は3リットル、女性は2リットル」と話していました。

先ほどの番組では、食事に含まれている水分を除いて「1.5リットル~2リットル」と紹介していたので、当時ライザップで話していた量と、大差がないですね。

味噌汁やスープだけでなく、食物自体の水分量も、結構な量があります。

特に、野菜や果物などには、多いですね。

なお『偉人たちの健康診断 』では、1日で失われる水分量は、↓この通りの内訳で2.5リットルと紹介していました。

1リットル分は不感蒸泄(呼吸や皮膚からの蒸発)で、無意識のうちに失われている水分です。

ということは、
食事に含まれる水分:「味噌汁やスープ & 食物自体にある水分量」
も含めて、毎日約2.5リットルの水分を摂取しないと、水分不足になってしまいます。

そして代謝低下など健康にもダイエットにも、マイナスの影響が出る恐れがあるということですね。

↓厚生労働省の「健康のため水を飲もう」推進運動に載っているポスターです。(2021年4月1日)

・1日の水分摂取量は、食事1.0L、体内で作られる水0.3L、飲み水1.2Lで、合計2.5L
・1日の水分排出量は、尿・弁1.6L、呼吸や汗0.9Lで、合計2.5L
と書かれています。

「1日の食事に含まれる水分量は約1L」と言われていますが、個人差があるので、味噌汁や野菜などが少ない人では0.5L以下のこともあると思われます。

総合的に見ると、個人差が大きいですが、食事以外での水分摂取量の目安は「1.2L~2L」くらいが、多くの人にとって適切量だと思います。

もちろんこの量は、体格や、運動量などによって個人差があるので、あくまでも目安です。

また夏など暑い日で汗を大量にかく場合は、その分で水分摂取量を増やす必要があります。

かと言って、「冬は汗をかかないから1.2L未満でOK」という訳ではありません。

不感蒸泄は、低温や乾燥の影響で、夏よりも冬の方が多いとされているからです。

1度に吸収できる水の量は、コップ1杯

番組では、1度に吸収できる水の量はコップ1杯(約200ml)と紹介していました。

理由は、1度にたくさん飲みすぎると、「腎臓が尿を作るスピード」に追いつかず腎臓に負担をかけてしまうから、とのことです。

それなので、1~2時間にコップ1杯くらいのペースで【こまめに飲む】のが大事ということです。

「むやみやたらと飲むのは間違い」と話していました。

こまめな水分補給が、なかなか出来ないという場合は、例えば、

↓このようにペットボトルに、飲む予定の時間を書いておくのも1つの方法です。


あとはスマートフォンやスマートウォッチのアラームやリマインダー機能を使い、1時間や2時間置きに通知設定をするのも、水をこまめにのむために有効な仕組み化ですね。

こまめな水分補給のためのアプリさえもあります。

食事の時に、水を飲み過ぎない方が良い

みちょぱさんは食事中に水をあまり飲まず、はるな愛さんは沢山飲むそうですが、あまり飲まない方が良いです。↓

理由は、飲みすぎると消化酵素が水で薄まり、消化が悪くなって、腸内環境が悪化するからです。

食事中の水は、コップ1杯程度で充分とのことです。

水を飲み過ぎることで、他に考えられるデメリットは、食べ物を、水で飲みこむことが増えて、
よく噛まずに食べたり、早食いになったりする、ということですね。

よく噛んで食べることは、健康にもダイエットにも、とても重要なことです。

↓参考記事です。

寝る前に水を飲むと、むくむ?

そもそも「水でむくむ」という言葉自体が、間違っています。↓

もちろん「寝る前に水を飲むとむくむから、水を飲まない」というのも、間違いです。

水を飲まない方が、むくみやすくなります。

理由は、水分摂取量が少ないと、身体に水をため込もうとするからです。

水を飲まないと、汗や尿を作らなくなります。

むくみを防ぐためには、コップ1杯の水を寝る前に飲みましょうと、紹介していました。

でも、もし夜中にお手洗いに行きたくて目覚めるようなら、寝る前ではなく、もっと早い時間に飲んでおくのが良いですね。

睡眠の質は、健康にもダイエットにも重要ですからね。

水の他に飲んで良い物は?

炭酸水も良いし、甘くないコーヒーやお茶も良いですね。

カフェインは運動前に摂ると、体脂肪燃焼を促進させる効果があると言われています。

でも睡眠の質を下げないためには、夕方以降は、摂取しないのが良いですね。

カフェインは、覚醒作用で睡眠への影響(個人差があります)があるからです。

夕方以降は、ノンカフェインのルイボスティーや麦茶などにするのがお勧めです。
(「14時以降は控えるのがお勧め」と書いている睡眠の本もあります。)

↓睡眠とダイエットに関する記事です。


なおカフェインには利尿作用もありますが、お酒とは違い「摂取した水分よりも、排泄される水分の方が多い」という程ではないそうです。

それでも様々な研究データを見ると健康全般的には、コーヒーは1日に3杯くらいまでにするのが良さそうですね。

そして、水はお茶やコーヒーよりも代謝効率が良いので、1日の水分摂取の半分以上は、水そのものにするのがお勧めです。


ちなみにお酒は、もちろん水分補給にはカウントされません(笑)

ダイエットとお酒に関しては、↓これらのポイントを知っておきましょう。

・【酒は百薬の長】は嘘
・ハイボールよりもワインの方が痩せる!?
・酒量を減らす方法とは?
・お酒を減らすよりも断ち切る方がラク?
・ノンアルコール・ビールでも酔える

詳細は、↓こちらをどうぞ。

水だけダイエットも断食も痩せない!

「水だけダイエット」とも呼ばれる、水のみを摂取する断食方法もありますが、もちろんこれも痩せません。

一時的に体重が減っても、体脂肪ではなく、ほとんど体内水分が減るだけです。

大切な筋肉や代謝が減って、リバウンドし、逆に太りやすい身体になるだけです。

水のみを飲む断食だけでなく、酵素ドリンクを飲むファスティングなども同じで、やらない方が良いです。

どんな「○○断食」も「〇〇ファスティング」も、健康的に痩せる方法ではありません。

痩せるのではなく、やつれると言う方が正しい表現ですね。

まとめ

・水抜きダイエットも、水太りも嘘
・3リットルなど水を沢山飲む「水ダイエット」も間違い
・水分不足だと代謝が下がって痩せにくいが、多過ぎも良くない
・適切な水分摂取をすると、代謝が正常化され、痩せやすくなる
・1%の水分不足でも、集中力や記憶力が低下する
・1日に必要な水の量は、食事以外に1.2L~2L
・1~2時間にコップ1杯くらいのペースで、こまめに飲む
・食事の時に、水を飲み過ぎない
・水を飲まないから、むくむ
・寝る前に、コップ1杯の水を飲む

などが、この記事のまとめです。


最後に、効率良く痩せてリバウンドしないために、どうすれば良いのかをお伝えします。

まず食事改善も運動も、【一時的にだけ】やっても、その後にやめれば無意味です。

一時的に体重が減っても、リバウンドして元に戻るだけです。

ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。

リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。

大事な要素はいくつもあるので、次々と登場する「〇〇だけ」ダイエットで痩せないのは当然のことです。

この記事の中で、適切な水分摂取が大事だと伝えましたが、ダイエットのためには、他にもいくつかの習慣を身につける必要があります。

↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、痩せる習慣を身につけることが可能です。

また、もしライザップやフィットネスジムに通うことを検討している場合は、オンラインダイエットがお勧めです。

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費用は、大手パーソナルジムの1割~2割程度です。

具体的な費用や詳細は、↓こちらの記事をご覧ください。

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