肉だけダイエットは効果なし。肉はいくら食べても太らないは嘘。それって!?実際どうなの課

※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!

「肉だけダイエット」や「ステーキダイエット」は痩せないだけでなく、健康を害するので、やってはいけません。

2020年10月14日の『それって!?実際どうなの課』で、
「3日間、肉だけを食べ続けると実際どうなる!?」 という企画を放送していました。

(その後2023年にも、似たような企画がありました。)


また12月の放送では【豚肉だけ】【鶏肉だけ】で、2021年6月には【からあげだけ】でも同様の検証をしていました。

ちなみに8月には【ゆでたまごは、食べても摂取カロリーゼロ?】というネット上の噂を検証しています。↓


確かにほぼ毎回、体重は減っています。

しかし、これは、
・水分
・体内に貯蔵されていた糖質
・胃腸の残留物
などが減っただけです。

体脂肪は、ほぼ減っていないので【痩せた】のでは、ありません。

もし長期間続けると、病気になるだけなので、やってはいけません。

そして、やめると体重はすぐ元に戻ります。


私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。

↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。

↓私の経歴です。

※本ページは広告やPRなどが含まれています。

「肉はいくら食べても太らない」は嘘!

低糖質が流行った影響で、「肉はいくら食べても太らない」と思っている人がいますが、間違いです。

私がライザップでトレーナーを始めた、2013年頃でも「タンパク質も食べ過ぎたら太る」と話していました。

よほど運動量が多い人でなければ、1日のタンパク質量は、多くても「体重 × 1.5g」くらいまでにしておくのが良いですね。

60㎏の人なら90gくらいが上限ということです。

↓詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

3日間 肉をいくら食べても太らないか検証

今回の番組では、「3日間 毎日肉を2kgずつ食べても太らないのか?」を検証していました。

サーロイン2kgを、3食に分けて食べます。↓

↑運動でエネルギーを消費しないように、出来るだけじっとしていたそうです。

ちなみに「ダイエットのためにはササミが最も良い」というイメージを持っている人が多いですが、ササミばかりを食べるのはお勧めしません。

肉によって、含まれているビタミンの種類が違うなど、栄養に違いがあります。

それなので、牛、豚、鶏など、様々な肉を食べる方が良いです。

そして例えば、牛肉を食べるにしても、様々な部位を食べる方が良いです。

↓関連記事です。

毎日2kgの肉だけを食べた検証結果は?

体重は、94.3kgから93.4kgになり、3日間で0.9kg減りました。↓

しかしこれは、【痩せた】のではありません。

「痩せる」の正しい意味は体脂肪が減ること

冒頭にも書いたように、体重が減ったのは、ほぼ【水分】によって一時的に減っただけです。

本来の『痩せる』の意味は【体脂肪が減ること】なので、今回、水分減少で体重が減ったことを【痩せた】というのは間違いです。

例えば就寝前に体重を測っておき、起床後にお手洗いに行って体重を測れば、0.5kg~1kgくらい減っています。

これを痩せたと言わないですよね?


逆に500mlのペットボトルを飲んだら、体重は0.5kg増えます。

「これを0.5kg太った」とは、言わないですよね?


番組では、体重が減った原因は不明と紹介していました。↓

しかし減った理由は、簡単な原理によるものです。

減った体重は、糖質と水分!

減った体重の大部分は水分ですが、詳しく言うと【体内に貯蔵されていた糖質】も減っています。

【糖質1gと水分3gは、くっついて体内から出入りする】という性質があります。

個人差がありますが、体格が良い人の場合は500gくらいの糖質を体内に蓄えています。

ということは、500gの糖質が体内から無くなると、付随して1.5kgの水分も体外に出ていきます。

これだけで2kgの体重が減りますが、体脂肪は減っていないので、痩せたのではありません。

また糖質と水分をとれば、すぐ元の体重に戻ります。

詳しくは、↓こちらをどうぞ。

テレビのダイエット企画は参考にならない

ほとんどのダイエット企画では、被験者は標準体重より大幅に太っています。

このような人達は、普段から糖質を大量にとっているので、体内糖質が満杯まで蓄えられていることが多いです。

その状態で今回のような、低糖質の食事をすると、体内の糖質と水分で2kg~3kgくらいは簡単に減ります。

つまり【被験者が太っていれば、ほぼ何をしても痩せる】と言えます。

↓関連記事です。


よくある「〇〇ダイエット」で、〇〇に単品の食べ物が入るダイエットは、どれも長期的には痩せません。

しかし太った人がやれば、一時的には体重が減ることはあります。


なお『それって!?実際どうなの課』では、「〇〇だけ」を食べ続ける(あまり価値が無い)企画の他に、
時々は、↓これらのような有意義な情報も発信しています。

・野菜を先に食べるベジファーストダイエット
・よく噛んで食べると痩せるのか?


8時間ダイエット(16時間断食)の回もありましたが、これは有意義な情報ではありませんでした。

極端なダイエット方法は危険

断食や糖質カットなど、極端な方法がいくつもありますが、これらを安易にやってはいけません。

今回の番組でも、↓このように注意を促しています。

↑ここにある通りで栄養が偏るため、結局はダイエットにも健康にも良くありません。

今回の実験は、肉しか食べないという極端なもので、不健康になるリスクが高いことは、誰でも容易に想像できると思います。


ちなみに、もしこの実験を更に継続すると、体重の減少はすぐ止まると思います。

ただチャンさんは肥満体型で、おそらく日常の食事が太りやすい内容なので、もう少し緩やかに減り続けるかもしれません。

でもその後も続けたら、栄養の偏りで、体調不良や何らかの病気になるでしょうね。


なお「金森式 断糖高脂質食」というダイエット(もどき)では、糖質を摂らず牛脂を食べることを勧めています。

確かに、一時的には体重が減ることもありますが、大抵は長期的に続けることは出来ずリバウンドします。

↓参考記事です。

リバウンドするたびに筋肉が減り、健康寿命が縮む

世の中にあふれている極端なダイエットも大抵、今回の肉だけを食べるのと同じ結果になります。

一旦は体重が減る
   ↓
筋肉も減り、体調の不具合が出てくる
   ↓
元の食事に戻す
   ↓
リバウンドして前と同じ体重か、それ以上になる
   ↓
以前より筋肉や代謝量が減り、体脂肪が増えている
   ↓
将来、寝たきりになるのが早まる

・・・というのが、リバウンドの恐怖です。


このような間違ったダイエットを繰り返していると、↓これらのデメリットが起こります。

・痩せることが益々難しくなっていく
・骨粗鬆症のリスクも高まる
・健康寿命が短くなっていく

詳しくは、↓こちらをご覧ください。

痩せるために最重要なのは栄養バランス

ダイエットが上手くいくためのキーワードは、

・栄養バランス
・食材の多様性
・食物繊維

などです。

栄養バランスを良くするために、わかりやすくてお勧めなのは「まごわやさしい」の食材を意識して食べることです。↓

ま:豆類
ご:ゴマ類、ナッツ類も
わ:わかめなど海藻類
や:野菜
さ:魚など魚介類
し:しいたけなどキノコ類
い:いも類

↓関連記事です。

豚肉でも鶏肉でも同じ。からあげは?

その後、12月2日の放送では【豚肉だけ】で、12月23日の放送では【鶏肉だけ】で、同じような検証をしていました。↓

↑どちらも、牛肉の時と同じく、体重は【一時的にだけ】減っていますが、ほとんどが【水分と体内糖質】で減ったものです。


2021年6月16日の放送では、からあげを3日間食べ続けて、体重は変わらずでした。

豚肉や牛肉だけの時は体重が減って、からあげの場合は変わりませんでした。

量が違うので一概には言えませんが、「豚肉や牛肉よりもからあげの方が太りやすい」ということは言えるでしょうね。

まとめ

・肉だけを大量に食べると、肥満者なら一時的には体重が減る
・体重が減ったのは、体内の糖質と水分が減っただけ
体脂肪が減らなければ、「痩せた」とは言わない
・偏った食事は、一時的には体重が減っても体脂肪は減らない
・栄養バランスが崩れると筋肉や代謝が減る
リバウンドして痩せにくい体質になっていく

などというのが、この記事のまとめです。



最後に、効率良く痩せて、更にリバウンドしないためにどうすれば良いのかをお伝えします。

まず食事改善も運動も、【一時的にだけ】やっても、その後にやめれば無意味です。

ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。

リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。

大事な要素はいくつもあるので、次々と登場する「〇〇だけ」ダイエットで痩せないのは当然のことです。

ダイエットのためには、いくつかの習慣を身につける必要があります。

↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、痩せる習慣を身につけることが可能です。

また、もしライザップやフィットネスジムに通うことを検討しているなど、費用をかけてでも痩せたいという場合は、オンラインダイエットがお勧めです。

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