【元ライザップのトレーナーが解説】

ボディビルやフィジークなどのコンテストに出るような人であれば、好みや時期によって糖質制限と脂質制限を使い分けるのは意味があります。

しかし一般人のダイエットでは、全く意味がありません。

結論から言えば、「糖質過多の人は糖質を減らし、脂質過多の人は脂質を減らせば良い」となります。

ただし、どちらも減らしすぎはNGなので、適正量にまで減らせば良いだけの話です。


この後、詳しく解説していきます。

私の経歴は、↓こちらをご覧ください。

カロリーの量だけを見ても無意味

3大栄養素である、糖質、脂質、タンパク質の1gあたりのカロリーは、↓この通りです。

糖質:4kcal
脂質:9kcal
タンパク質:4kcal

脂質だけが9kcalで高いので、脂質制限をすることが手っ取り早いカロリー制限ということになります。

しかし大切なのは、カロリーの量だけを見るのは不十分ということです。

同じカロリーの食事でも、↓これらの要因で、太るか痩せるかが変わってきます。

栄養バランス、食べる時間帯、食べる順番、よく噛むこと、など。

↓この画像を見れば【カロリーの量だけを見るのは無意味で、質が大切】ということが分かりますよね?


また食べる時間帯や、よく噛むこと、食べる順番なども大事です。

朝食後と夕食後のインスリンの働きには、明らかな差があります↓

よく噛んで食べると、インスリンの働きや血糖値に良い変化があります↓


同じカロリー量でも、「ベジファースト」や「おかずファースト」をするかしないかで、太りやすさが違ってきます↓

おかずを5分以上かけて、先に食べると良いとも紹介していました。↑


また「食品のカロリー表記は±20%の誤差」が認められています。

『食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン』の34ページ


これらのことから、【カロリーの量だけを見るのは無意味】ということがわかりますよね?

より詳しく知りたい方は、↓こちらの記事をご覧ください。

単なる糖質制限も無意味!

糖質制限も、糖質の質・中身が大事であり、また制限のレベルも人それぞれで幅が広すぎます。

それなので、ひとくちに「糖質制限」を論じるのも、やはり無意味です。

分解して考えてみましょう。


●糖質の質・中身が大事

例えば、同じ【糖質100g】だとしても、甘いジュースで【糖質100g分】と、玄米で【糖質100g分】とでは、太りやすさは全く違いますよね?

穀物など複合炭水化物から糖質を摂るのと、精製された甘い物から摂るのとでは、含まれている栄養素も体への影響もまるで違ってきます。


●糖質制限のレベルも人それぞれ違う

1日の糖質量を20g以下にするなどの極端な糖質制限から、緩やかな糖質制限まで、様々な方法が提唱されています。

しかし極端な糖質制限はお勧めしません。

最新の研究では、糖質の割合が50%~55%だと、死亡率が最も低いとのことです。↓


またロカボが提唱している、↓このような量の目安もあります。

【1日の摂取糖質量の目安は、70g~130g】

内訳↓

朝食で20g~40g
昼食も20g~40g
夕食も20g~40g
間食で10g

しかし先ほど紹介した「糖質の割合が50%~55%だと死亡率が最も低い」という研究結果があるので、↑このロカボの量だと、ほとんどの人にとっては糖質が少なすぎることになります。

PFCバランスが大切

タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、糖質(Carbohydrate)の摂取比率をPFCバランスと呼びます。

理想的なバランスは、厚生労働省が示している、↓この比率です。

一般人のダイエットでは、↑この比率を目指すのが最も良いです。

これらのことからも、【糖質制限か脂質制限か】という論争は無意味だということが分かります。

糖質も脂質も過剰な人は減らす必要がありますが、どちらも減らしすぎはNGです。

糖質減か脂質減か状況別の改善方法

糖質制限とカロリー制限の【どちらが優れているか?】を論じるのは無意味なので、

【双方の中身を分解して考え、それぞれの人の状況によって、良い部分を組み合わせて取り入れる】というのが答えです。

一言でいえば、糖質過多の人は糖質を減らし、脂質過多の人は脂質を減らせば良い、ということです。



↓いくつかのパターンでの例を挙げておきます。


●パンだけ、おにぎりだけ、カップラーメンだけ、などという糖質メインの食事が多い人は、

おかずを増やして、タンパク質や食物繊維、良質な脂質を摂るなど栄養バランスを整える必要があります。

↓参考の記事です。


●元々、ラーメン&チャーハンセット、焼きそばパン、お好み焼き定食など、糖質を多く摂っている人は、糖質量を減らす必要があります。

更に、栄養バランスを良くする必要もありますね。

このような食事は、男性に多い傾向がありますね。


●揚げ物、脂質が多いスイーツ、などが好きな人は、オメガ6の脂質を減らして、オメガ3の脂質を増やすのが良いです。

「オメガ3」と「オメガ6」の割合を
【1:1】~【1:2】 にするのが理想なのですが、

日本人の多くは【1:10 以上】となるほど、オメガ6を摂りすぎているそうです。


オメガ6が多い食べものは、揚げ物やお菓子などです↓

魚介類に多く含まれているオメガ3は、オメガ6よりも優先的に摂ると良いですね。

特にオメガ3は大切ですが、脂質全体の摂取量を減らしすぎるのはNGです。

先ほどの厚生労働省の示すPFCバランスの通り、全体の摂取カロリーの20%~30%は、脂質から摂るようにしましょう。

↓参考の記事です。



●甘い物も脂っこい物も、両方とも好きな人は、両方とも減らす必要があります。

このような人は【デブ味覚】になっているので、よく噛んで、しっかりと味わい、ゆっくり食べることから始めるのが良いですね。

↓参考の記事です。

まとめ

・一般人のダイエットでは、糖質制限か脂質制限かの論争は無意味
・糖質が過多の人は糖質を減らせば良い
・脂質が過多の人は脂質を減らせば良い
・しかし糖質も脂質も、減らし過ぎるのはNG
・同じカロリーの量でも、中身の栄養素が大切
・同じカロリーの量でも、食べ方やタイミングが大切
・糖質も質・中身が大切
・厚生労働省の示すPFCを目指すと良い

などがこの記事のまとめです。


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