【元ライザップのトレーナーが解説】
2022年12月8日のNHK『トリセツショー』は、「太らないトリセツ」というテーマでした。
この記事では、番組の内容に私の見解も加えて解説します。
↓私の経歴です。
1つのことだけで万人が痩せる方法は無い
NHKの『トリセツショー』では、以前も何度かダイエットに関連するテーマを放送しています。
シン食べる順番ダイエット(NHKのサイト) では文字通り、食べる順番が大切なことを紹介していました。
↓関連記事です。
↓「脈拍の取説〜速いと太る!?注目の“健康指標”」 というテーマの時には、私も記事に書きました↓
この番組でダイエットに関するテーマを何度も放送していることからも分かる通り、「何か1つのことだけで万人が痩せる」という方法は存在しません。
ダイエットには様々な要素が関連するので、これは当然のことです。
そして、もし魔法のようなダイエット法が誕生したら、他のダイエット法は全て消えて、新しい方法も登場しなくなりますからね。
この後から、今回の「太らないトリセツ」の話題に入ります。
今回のキーワードは塩と水です。
塩分の摂取量が多いと肥満度が高い
塩や肥満などに関する4000以上の論文から、「摂取カロリーは同じくらいでも、塩分摂取量が多いと肥満傾向がある」ということが分かったそうです。
塩はゼロカロリーなのに太るのは、塩分を摂るとサバイバルスイッチが入って脂肪を蓄えるからとのことです。
人類の歴史は飢餓との闘いの歴史なので、人間には飢餓や脱水状態の際に生き延びるための能力が備わっています。
その能力とは、体脂肪を蓄える能力です。
体脂肪は燃焼される時に、エネルギーだけでなく水分(代謝水)を生み出します。
そのため、水の元でもある脂肪を蓄えるために、塩分を摂取するとわずかな食べ物から出来るだけ脂肪を蓄えようとすると考えられています。
↓関連記事です。
減塩は大切だが過剰な減塩には要注意?
塩で太らないために大切なことは、まずもちろん減塩です。
塩分の目標摂取量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人1人1日当たり、男性7.5g未満、女性では6.5g未満と設定しています。
ダイエットでよくあることで、注意が必要なのが「0か100かという極端な思考」です。
「糖質が太る要因」という話を聞くと、糖質をカットしようとする人も多いですが、これは間違いです。
糖分も塩分もある程度は必要な物なので、過剰に摂っていた分を適切な量まで減らせば良いだけの話です。
糖分も塩分も「摂取量が少ないほど良い」というのは、間違った考えです。
なお以前放送されたNHKの『減塩しすぎにはリスクがあるのか?無塩文化から考える最適な量とは』という番組では、「慎重な立場をとるならば、1日4g未満の減塩には注意が必要ということになります」と紹介していました。
水を飲むと痩せる?
番組ではドイツで行われた研究から、「水を飲むことが肥満予防に繋がる」と紹介していました。
日常的にこまめに水を飲むことで、肥満防止の効果が期待できます。
そして日本人の7割は水分補給が不十分とのことです。
食事前にコップ1杯の水を飲むこともお勧めしていました。
これによって満腹感が高まって、食べる量が自然と減ったからだと考えられるそうです。
水分補給に関しても、先ほどの「0か100かという極端な思考」にならないように気をつける必要があります。
「芸能人の誰々が、水を毎日5リットル飲んで痩せた!」などという話が出回ることがありますが、安易に真似をしてはいけません。
何事も適切量があり、しかも体格や、活動量などで、個人差が大きいです。
また環境や季節などによっても違ってきますが、大多数の人にとって1日に必要な水の量は、食事以外に1.2L~2Lほどです。
適切な水分摂取がダイエットに大切なことは以前から知られているので、↓私も記事にしてます。
塩分でむくみ、DASH食
番組の後半では、むくみについても紹介していました。
まず時々いるのですが、「むくむから水分摂取を控えている」という人は、大間違いです。
さきほど紹介した通り、日常的にこまめに水分を補給することがダイエットにもむくみ対策にも大切です。
また「10グラムの塩で1リットル以上の水がたまる」と紹介していました。
ダイエットで、日々の体重増減に一喜一憂している人が多いですが、短期的な体重増減は、ほとんど水分が増減しただけです。
私が以前書いた、↓この記事でも、塩分、水、むくみなどについて解説しています。
他には、良い食事としてDASH食を紹介していました。
DASHとは、Dietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を防ぐ食事方法)の略語です。
↓参考記事です。
『高血圧を予防するために無理なく続けられるDASH食の開発-マルハニチロ』
ダッシュ食は、肥満体型の人が健康的に痩せるためにも参考になる点が多くてお勧めです。
むくみはカリウム摂取で改善
カリウムは人体に必要なミネラルの一種で、ナトリウムを排出する作用があります。
しかし多くの日本人は、カリウムの摂取が不足しています。
カリウムは様々な食材に含まれていて、特にお勧めなのは野菜、キノコ、乳製品、大豆製品、低脂肪の肉、魚などです。
結局は「まごわやさしい」の食材が、わかりやすくてお勧めです。
番組では、ミカンやサツマイモも勧めていました。
番組では更に、どんな食材をどれくらい食べるとカリウム300mgを摂取できるかがわかる“+300mgカリウムカード” を紹介していました。
『トリセツショー』の公式サイトから見ることが出来ます。
ちなみに長野県や山梨県は、健康寿命が高いのですが、実は塩分の摂取量は多めです。
しかし食材の種類が豊富でカリウムや食物繊維などをしっかり摂取していることで、塩分の摂取が多いことをカバーしているとも考えられています。
加工食品を減らし自然食品を増やすと痩せる
番組の最初の方に、「摂取カロリーは同じくらいでも、塩分摂取量が多いと肥満傾向がある」と紹介していました。
これを聞いて私は、以前、林先生の番組で紹介していた、↓この画像を思い出しました。
「ダイエットは、とにかくカロリーの収支が最重要」と話す人がいますが、カロリー収支はあくまで1つの要素に過ぎないことは、一目瞭然です。
大切なことは、「加工の度合いが高い食品」を多く摂らず、「加工の度合いが少ない物」を食べることです。
なお「加工の度合いが少ない物」は、やはり「まごわやさしい」や、あとは旬の食材を意識すると良いですね。
加工の度合いについて、分かりやすい例はジャガイモです。
ジャガイモそのものには水分も多く含まれているので、ジャガイモばかりを食べても太りにくいです。
それが加工の度合いが進み、マッシュポテト、フライドポテト、ポテトチップスとなっていくほど、水分や食物繊維などが減り、塩分や糖分、添加物などが増えていきます。
加工の度合いが高い食品を「超加工食品」と呼び、ダイエットにも大切なキーワードです。
ジャンクフードを思い浮かべるとイメージしやすいですね。
↓関連記事です。
まとめ
・1つのことだけで万人が痩せる方法は無い
・塩分の摂取量が多いと肥満度が高い
・減塩は大切だが過剰な減塩には要注意?
・水を飲むと痩せる?
・塩分でむくみ、DASH食
・むくみはカリウム摂取で改善
・加工食品を減らし自然食品を増やすと痩せる
などが、この記事のまとめです。
最後に、健康的に痩せてリバウンドしないために大事な【習慣化】についてお伝えします。
食事改善も運動も【一時的にだけ】やっても、その後にやめれば無意味です。
ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。
リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。
この記事の中で、水分補給や「まごわやさしい」が大事だと伝えましたが、ダイエットのためには、他にも大切な習慣がいくつもあります。
↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、痩せる習慣を身につけることが可能です。
また、もしライザップやパーソナルジムなどを検討している場合は、オンラインダイエットがお勧めです。
↓私のオンライン指導だけで痩せた方のビフォア・アフターです。
費用は、大手パーソナルジムの1割~2割程度です。
大手ジムの広告よりも、減量のペースは遅いですが、リバウンドがしにくく、きつくなくて習慣化もされやすいと思います。
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