【元ライザップのトレーナーが解説】
バターコーヒーダイエットは、2015年9月に発行された『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』がきっかけで広まりました。
よくあるダイエット法と同じく、一時的な流行で終わりました。
しかし未だに「バターコーヒーって良いのですか?」と質問されるので、記事を書くことにしました。
結論はタイトルの通りで、痩せるどころかやつれる可能性が高いので、やらない方が良いです。
↓私の経歴です。
もしバターコーヒーで健康的に痩せるなら、私が勤務していたライザップは閉店ラッシュですよね?(笑)
バターコーヒーダイエットとは?
バターコーヒーとは、コーヒーにグラスフェッドバターやMCTオイルを入れた物です。
グラスフェッドバターとは、牧草だけで飼育した牛から作られるバターのことです。
ちなみに最近は、グラスフェッドのプロテインもありますね。
またMCTオイルは、ココナッツやパームに含まれる「中鎖脂肪酸油(Medium Chain Triglcerides)」だけを取り出した食用油のことです。
このバターコーヒーを朝食に置き換えて飲むのが、一般的なバターコーヒーダイエットのやり方です。
なおMCTオイルも近年、広まってきてますが、魚に多く含まれるオメガ3の方が、痩せるためにも健康にも大切です。
MCTオイルとダイエット
MCTオイルは少量で効率よくエネルギーを補える食品としてスポーツ界から知名度が広がってきました。
元々は、手術後の患者さんなど消化能力が弱った方や、高齢で食が細い方の栄養補給のために医療現場で使われていたそうです。
ダイエットとの関連では、比較的ハードな糖質制限ダイエットをしている人たちの間で流行ったように思います。
しかしそもそも、そこまで糖質制限をすることがダイエットや健康に悪影響をもたらす影響の方が大きいです。
MCTオイルを積極的に活用するメリットがある人は、アスリート、食が細い人、高齢者など一部の人だけだと思われます。
「体に良いらしい」と聞いたからといって、一般的な食生活や活動量の方が摂りすぎると、エネルギーとして使われなかった分は体脂肪として蓄えられます。
バターコーヒーダイエットの危険性とは?
一食を置き換えることによって、確かに1日の総カロリーは減ります。
しかしタンパク質やビタミン、ミネラルなど様々な栄養素が不足します。
その結果、筋肉量や代謝が減ったり、様々な体調不良や病気になるリスクが高まります。
タンパク質は1日に、少なくても「体重×1g」は摂取する必要があります。
しかし朝食がバターコーヒーだけで、実質1日2食となると、1日に必要なタンパク質量を摂ることが難しくなります。
特に朝にタンパク質が無いと、筋肉が減りやすく、睡眠の質も下がります。
↓「朝にタンパク質を摂ると筋肉を増やせる」ということは、「朝食でタンパク質が足りないと筋肉が減る」ということです。
筋肉が減るのは、代謝が減るだけでなく、寿命が短くなることにも繋がってしまいます。
16時間断食が良くない理由とも共通していますね。
タンパク質と同じように、ビタミンやミネラルなども、昼食と夕食だけでカバーするのは困難です。
これは、まさしく「現代型栄養失調」と呼ばれる状態ですね。
『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』 よりも、↓これらの本の方が、ダイエットに有益です。
バターコーヒーダイエットで痩せる人もいる理由は?
確かに、実際に痩せる人もいます。
しかし、”痩せた”というよりも、”やつれた”という方が適切です。
なぜなら、”体脂肪”だけでなく、”筋肉”が大幅に減るからです。
本来、”痩せる”とは、”体重”が減ることではなく、”体脂肪”が減ることを言います。
サウナで汗をかけば、短時間で体重が1㎏減ることもあります。
しかしこれは一時的に水分で減っただけで、体脂肪は、ほぼ減らないので、痩せたのではないですよね?
ダイエット全般で言えることですが、【体重の増減だけを見ても無意味】ということです。
↓関連記事です。
また「バターコーヒーで痩せた(やつれた)」という人は、大抵、元々の食事がかなり酷いです。
例えば、朝食にパンだけとか、カップラーメンとおにぎり、などというものですね。
バターコーヒーダイエットは、置き換えダイエットの一種ですが、一食を何らかの単品に置き換える方法は、どれもやらない方が良いです。
バターコーヒーと同じで、栄養失調になるだけです。
プロテインに置き換えるのは、バターコーヒーよりはまだ良いですが、それでも栄養バランスが悪いです。
バターコーヒーを勧める人が多い理由はアフィリエイトや企業案件
ネットやSNSでは、「バターコーヒーで痩せた」とか、「正しいバターコーヒーダイエットのやり方」などと書いている人が多いです。
これらは大抵、アフィリエイトや企業案件で、収入を得るために書かれています。
「飲むだけで痩せるサプリ!」などという嘘の情報が、ブログやインスタグラム、YouTubeなどに多いですよね?
収入を得るために、嘘の体験談を書く人が後を絶たないのが現状です。
バターコーヒーに限らず、あらゆるダイエット系の商品・サービスにあることですね。
嘘のダイエット情報を見分ける方法は?
まず「〇〇だけで痩せる」というダイエット法は、99%以上は痩せません。
特に、何らかのダイエット食品やサプリ、グッズなどを使用するものは、お金を無駄にするだけです。
唯一お勧めの「〇〇だけダイエット」は、「噛むだけダイエット」ですね。
「レコーディングダイエット」も適切にやれば、お勧めです。
またダイエット本の場合は、Amazonのレビューを見ることでも、情報の真偽を見分けることが出来ます。
レビューの中でも、失敗談や批判的なものを見ることがポイントです。
わらにもすがる、という状態の人は肯定的なレビューに目が行きがちですが、要注意です。
嘘のレビューも多く、そもそも生活習慣や趣味嗜好などで個人差があるので、たった一つのことで万人が痩せることはありません。
もちろん失敗談にも嘘のレビューがありますが、実体験が書かれていることが多いと思われます。
↓バターコーヒーダイエットが広まるきっかけになった『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』の否定的なレビューの一部です。
興味がある方は、↓こちらからじっくり読んでみてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/4478039674#customerReviews
まとめ
・バターコーヒーダイエットの危険性とは?
→現代型栄養失調になる。
・バターコーヒーダイエットで痩せる人もいる理由は?
→痩せるというより、やつれただけ。
→又、置き換えダイエットはNGです。
・バターコーヒーを勧める記事が多い理由はアフィリエイト
→あと企業案件もですね。
・嘘のダイエット情報を見分ける方法は?
→「〇〇だけ」では痩せない。
→Amazonのレビューを読み込む。
などが、この記事のまとめです。
そもそも、↑この「毎日0.5キロ痩せて~」というのが、明らかに嘘ですね。
最初の数日は水分で減ったとしても、ずっと続くことはあり得ないし、体脂肪もそんな短期間では減りません。
フルマラソンの42.195kmを走っても、体脂肪は最大で0.3kg程度しか減りません。
最後に、健康的に痩せてリバウンドしないために大事な【習慣化】についてお伝えします。
食事改善も運動も【一時的にだけ】やっても、その後にやめれば無意味です。
ダイエットは、習慣化されなければ意味がありません。
リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。
この記事の中で、朝食をたべる習慣が大事だと伝えましたが、ダイエットのためには、他にもいくつかの習慣を身につける必要があります。
↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、痩せる習慣を身につけることが可能です。
また、もしライザップやパーソナルジムなどを検討している場合は、オンラインダイエットがお勧めです。
↓私のオンライン指導だけで痩せた方のビフォア・アフターです。
費用は、大手パーソナルジムの1割~2割程度です。
大手ジムの広告よりも、減量のペースは遅いですが、リバウンドがしにくく、きつくなくて習慣化もされやすいと思います。
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