健康的に痩せるための正しい糖質制限ダイエットとは? 過度な制限は逆に太る!

※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!

TBS系列『健康カプセル! ゲンキの時間』の2017年11月12日(日)のテーマは、
【健康的に痩せるなら、正しい糖質制限ダイエット】でした。

元ライザップトレーナーの私から見ても、上手くまとまっている内容だったので、私の見解を加えて紹介します。

※2024年1月に記事の終盤部分を追記しました。近年では過度な糖質制限が問題になっています。


私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。

↓こちらは私の著書『ダイエットは習慣が9割』で、2023年5月に発売されました。

↓私の経歴です。

※本ページは広告やPRなどが含まれています。

糖質制限ダイエットのメリットとリスクは?

糖質制限ダイエットは、正しく行えば「痩せやすい、老けにくい、睡眠の質の改善」など様々なメリットがあります。

ところが正しい知識が無いと、リスクとなります。

間違った糖質制限ダイエットをすると「便秘、栄養失調、悪玉コレステロールが増える」などの悪影響があります。

最悪の場合は、命の危険もあるのではないか、という報告すらあります。

糖質と炭水化物の違いとは?

ここでクイズです。

↓この〇〇に当てはまるものは、何でしょうか?

「炭水化物 - 〇〇 = 糖質」


正解は、食物繊維です。

一般の人だと、まだこのことを知らない人が多いですね。

そしてコンビニやスーパーの商品に表示されている栄養成分表では、

炭水化物の表記はあっても糖質の表記が無い、ということもよくあります。

※セブンイレブンでは、2019年9月から糖質と食物繊維を分けての表示が始まりました。↓

分けて表示されていない場合は、いかにも食物繊維があるような繊維質の野菜や、海藻類、キノコ類などでなければ、

炭水化物量 = 糖質量  と思って良いですね。

低糖質メニューがある大手の飲食店

糖質オフ・ゼロ食品の市場は右肩上がりで、3000億円を突破しました。


回転ずしの「くら寿司」でも糖質制限メニューがあります。

シャリの代わりに大根の酢漬けの「シャリ野菜えび」を2017年の夏から販売して大人気になっているそうです。

他にもシャリが少なめの「シャリプチ」や、
「7種類の魚介らーめん麺抜き 醤油」という麺の代わりに野菜を多めに入れているラーメン?などのメニューもあります。

モスバーガーでは、バンズの代わりにレタスで具を挟んだ「モスの菜摘 モス野菜」もあります。

すき家では、ご飯の代わりに冷ややっこを使った「牛丼ライト」も人気です。

「牛丼ライト」は、私がライザップで働いていた時からありました。

●2019年5月からは、吉野家でもライザップとコラボした

低糖質メニューが発売されました。

↓お勧めの間食やおやつなども紹介しています。

痩せるメカニズムや効果は?

糖質を摂取するとインスリンが分泌され、身体の様々な部分に糖を取り込みます。


しかし、糖を中性脂肪としても貯蔵するため、過剰に糖質を摂取すると肥満になります。

よくありがちな間違った糖質制限ダイエットとは?

よくありがちなのが、糖質だけでなく【脂質やタンパク質の摂取量】も減らし過ぎてしまうことです。

●ケトン体とは?

ケトン体は、1日の糖質摂取量が50g以下で作り出され、脳を保護します。

糖質を食べなくても、脳で必要なエネルギーが作られる、ということですね。

しかし、ケトン体が増えるときに悪玉コレステロールも同時に増えます。

正しい糖質制限のポイントは「ロカボ」

ロカボとは、糖質(カーボ)を低く(ロー)抑え、適正な糖質量を食べる方法です。

1日を通して、適正な糖質量を食べるようにします。

一般的な現代人は、1日に約300gの糖質を摂取しています。

しかしロカボでは、1日に70g~130gの糖質量を推奨しています。

その内訳は、↓こちらです。

・朝食で20g~40g
・昼食も20g~40g
・夕食も20g~40g
・間食で10g

●主食から食べる糖質の量をコントロールするのがポイントです。

出演者の深沢さんが普段食べているごはんの量を茶碗に入れると、ドクターは「かなり多すぎ」と指摘しました。

米が250gで、それは「一般的な牛丼屋の並盛の米の量」と同じ量であるとです。

これに対して深沢さんが「お言葉ですが先生、並盛って普通ですよ?」と話します。

すると先生は「残念ながら、それが現代の日本人にとっては適切な糖質量ではない」と。

そしてロカボの適切な量は、米が70gくらいとのことです。

これで糖質量は25.8gです。

しかし主食を抑えれば、満腹でもOKとのことです。

※個人的には、大食いの人が満腹まで食べるのは、さすがに良くないとは思いますが。

これに加えて、おかずでおなか一杯食べると、糖質量が40gくらいになります。


さっきの朝食・昼食・夕食の糖質量が20g~40gというので、【下限が20g】なので、【全く摂らないことは良くない】としています。

ロカボ1食の主食量である、糖質が約26gというのは、

・ご飯70g
・食パン(6枚切り)1枚60g
・うどん120g

などが目安です。


玄米でも白米でも糖質量は、あまり変わらないのですが、玄米の方が血糖値を上げないので、玄米を優先という考え方もある、とのことです。

先ほども出てきたセブンイレブンの、↓このおにぎりだと糖質は37.6gですね。

ロカボの効果とは?

大きく2つの効果があります。

1 老化防止

シミやシワの原因である糖化反応(高血糖に伴う反応)が起きにくくなります。

また見た目が悪くなるような筋肉や骨の減少ではなく、内臓脂肪から痩せます。

2 睡眠の質改善

タクシー会社の従業員達が3ヶ月実践したら、約6割が運転中の眠気が減ったと回答しました。


眠気を覚ますオレキシンが減るのを防ぐ。


体重が減り睡眠時無呼吸症候群が改善。

●ロカボを実践した人の体験談

2年前からスタートし、98kgから82kgへ。

ウエストは107cmから98cmに。

このままだと「糖尿病の重症患者としての治療になるよ」と医者に言われていたのが改善されました。

●10gの糖質を摂るおかずの選び方のポイントとは?


●まずは肉!

トンカツは、パン粉で糖質があるが、通常の量であれば問題無し。


パン粉よりもソースの方が問題で、通常のソースの量だと5gの糖質量になるので、ソースではなくレモンか塩で味付けをするのが良いです。


●ケチャップよりもマヨネーズの方が良い!?

またケチャップは、100gあたりの糖質量が25.6gあるので注意が必要ですが、マヨネーズは100gあたりで1.7gしかないのでお勧めです。


体験者の方の食事例。


●魚は?

魚は刺身や塩焼きで食べるのが良いです。


でも煮つけは、調味料の中の糖質量が問題です。

サバの塩焼きだと0.1gですが、サバの煮付けだと12.6gになります。


その原因は、みりんで、100gあたり43.2gの糖質量があります。

もし煮魚を食べる場合は、煮汁を半分にした、↓このようなメニューなどが良いですね。

●脂質とダイエットの新情報とは?

出演者の春香クリスティーンさんが、「なぜケチャップよりも、太るイメージがあるマヨネーズの方が良いのか?」と質問をしました。

確かに昔は、脂質はダイエットの大敵と考えられていましたが、最近では逆に考えられている。

再び先生が登場して解説します。

ダイエット中に、糖質を控えると代謝維持できたが、脂質を控えると代謝が減った、という実験結果があります。


また野菜は、国が勧めている1日に350g以上食べるのがお勧めとのことです。

最後の一句。

糖控え 痩せて美肌で 老化防止(ロカボ)

糖質制限の最新情報! 過度な制限は逆効果

世間では、自己流の糖質制限をやって上手く行っていない人が多いようなので、そういう人達にとって、良い学びになる内容だったと思います。

でも30分番組なので、摂取すると良い油の種類とか、どのくらいの量のタンパク質が必要などという話は無かったですね。

番組でも言っていたように、自己流で糖質制限をしている人は、タンパク質と脂質が不足している、という人が本当に多いと思います。

あと一般的な現代人が、普段から糖質を食べ過ぎ、というのも本当にその通りだと思います。

【※追記 2024年1月】

近年は、ダイエットのために、逆に【低糖質をやり過ぎている人】が多いです。

低糖質を長期間続けていると、代謝や筋肉が減っていく恐れもあります。

また酷い場合だと、【糖質や炭水化物を食べるのを怖がっている】という人も増えているように思います。

近年では、ロカボで推奨している【1日に70g~130gの糖質量】は、世間一般の大多数の人にとっては少なすぎる量であるとされています。

もし体重が減っても、筋肉が多く減ってしまい、健康寿命を縮める可能性が高いからです。

↓関連記事です。

まとめ

正しい糖質制限は、「元々、必要量以上に摂り過ぎていた人が適切量まで減らすこと」です。

全ての人が一律に、1食や1日に糖質を何グラム以下にすれば良い、という単純な話ではありません。

また糖質の中身や、どの食材から糖質を摂取するのかも重要です。

↑このようにツイートした通り、糖質制限でリバウンドした人は非常に多いのが現状です。

リバウンドせず、健康的に痩せるには、適切な糖質を摂取し、他にも様々なことを習慣化する必要があります。

流行った糖質制限は、↑この間違ったダイエットの「食事を減らす」というようなものです。

実際には、↓このように大切な要素が沢山あります。

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