※『ダイエットは習慣が9割』の著者:ダイエットポリスが解説!
時々「芸能人の〇〇が1日1食で痩せている」などという話を聞きますが、信じてはいけません。
一日一食にすると確かに体重は一時的に減りますが、大切な筋肉や代謝も大幅に減り、結局リバウンドして以前より太ることが多いです。
もし1日1食を頑張って続けても、筋力や体力が落ち老化が加速して健康寿命が縮みます。
私はライザップ(シンガポール店や六本木店など)で約3年間トレーナーとして勤務し、現在は「糖質制限や断食をせず、健康的に痩せてリバウンドしないダイエット法」の発信をしています。
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「痩せる」と「やつれる」は全く違う
「痩せる」の正しい意味は、「健康的に体脂肪が減ること」です。
しかし世の中の多くの人は、「ただ体重が減ること」を「痩せる」だと思っています。
サウナに長時間いて体重が1kg減っても、それは単なる脱水で、痩せたのではありません。
丸1日の断食をすれば1kg以上減りますが、体脂肪はほとんど減らないので、これも痩せたのではありません。
いくら体重が減っても、間違ったダイエットだと、筋肉も大幅に減ってしまいます。
これは「やつれる」と言います。
あらためて「やつれる」の意味を調べてみました。(デジタル大辞泉より)
1 病気・心労などで、やせ衰える。
2 見栄えのしないようになる。みすぼらしくなる。
3 人目につかないように、服装などを粗末にする。みすぼらしい姿になる。
4 落ちぶれる
あなたがダイエットをする目的は、「痩せる」と「やつれる」のどちらでしょうか?
健康的に痩せたいのなら、↓これらをやってはいけません。
・一日一食ダイエット
・一日二食ダイエット
・糖質カット
・脂質カット
・〇〇単品ダイエット
・〇〇断食・ファスティング
これらで体重が減っても、それは痩せるのではなく、やつれるだけです。
このような「ダイエットもどき」をやる必要があるのは、病人役を演じる俳優さんくらいですね。
一般の人がやるメリットは一切ありません。
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1日1食を続けるほど筋肉や代謝量が減って危険
一日一食を長期間やると、リバウンドして同じ体重に戻った時に、以前より「筋肉が少なく体脂肪が多い身体」になります。
頑張って長く続けるほど、筋肉や代謝量が減っていくからです。
一日に必要なタンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維などを、一食だけで摂ることは出来ません。
最近では、貯金ならぬ【貯筋】という言葉も広まっている通り、年を重ねても健康的に過ごすには、筋肉を減らさないことが重要です。
ただでさえ30代以降は、(鍛えていなければ)毎年1%の筋肉が減っていきます。
そしてどこかの段階で、寝たきり生活になってしまう人が多いです。
不適切なダイエットで筋肉量を減らすのは、「将来、若くして寝たきり生活になるのを加速する」ということです。
1日1食は「やつれる」だけでなく、「老ける」や「老いる」とも言えます。
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ミネソタ飢餓実験
2021年10月にNHK『万物トリセツショー』で、ミネソタ飢餓実験を紹介していました。
1944年に戦争時の食糧危機に備えるため、食べる量を半分に減らした生活を半年続けると、体にどんな変化が起こるのかを調べたものです。
平均17kg減だったのですが、心臓が縮小、心拍数低下、性欲減退、疲労感、抑うつ、など様々な健康の不具合が見られました。
「食べる量を減らしすぎると、脂肪だけでなく筋肉や心まで崩壊」とのことです。
一日一食断食のような過激なダイエットをすると、摂食障害になってしまう恐れもあります。
摂食障害は命の危機にさえなり得ます。
・『1944年の飢餓実験が2020年の食糧不安について明らかにしたことー短時間の食事制限でさえ、長期的な影響を与える可能性があります』
・『ミネソタ飢餓実験(ウィキペディア)』
一日一食をしている芸能人が沢山いる?
「数多くの芸能人が一日一食を実践しているから、一日一食が良い」と主張する人もいます。
ネットでよく名前が挙がっている、一日一食と言われている芸能人は、タモリさん、Gackt(ガクト)さん、高橋一生、西川貴教さん、などです。
星野リゾート代表の星野佳路さんは、以前は1日1食でしたが、2021年6月の『会食しない、会議に出ない、成果を求めない。星野佳路の時間投資術』という記事によると、1日2食に変えたそうです。
後から書きますが、1日2食でも筋肉が減っていくのでダメですけどね。
なおタモリさんは「1日1食半くらいと話していた」と2022年10月にヤフーニュースになった記事『タモリ、77歳の食生活 「1日1食半」「朝から“すき焼き”」も』に載っていました。
また西川貴教さんは、昔は一日一食だったのかもしれないですが、2020年のツイートによると【減量期は1日6食】とのことです。
ネットのダイエットや健康情報は、未だに【嘘や、古い情報】であふれかえっていることがわかりますね。
西川さんは、2020年12月に開催された年齢別ボディコンテスト『ベストボディ・ジャパン 2020日本大会』に出場し、モデルジャパン部門ゴールドクラス(50歳~59歳)で優勝しています。
↑ツイートに【減量期は食事を6回に分けて】と書いている通り、【痩せるには、1日の食事を少量ずつにして回数を増やすのが良い】というのが、見識がある専門家の中で常識です。
「一日一食がダイエットに良い」と話すのは、正しい情報を知らない人や、注目を集めたい人、酵素ドリンクなどでビジネスをしている人、など一部の特殊な人だけです。
体脂肪を増やしたい力士は一日二食で、体脂肪を減らしたいボディビルダーやフィジーク選手は一日五食以上です。
あなたは、体脂肪を増やしたいですか? 減らしたいですか?
また「一日一食にしている」と話す人の中には、
・しっかりした食事が一日に一食なだけで、軽食や間食は摂っている
・固形物が一日に一食なだけ
・週に1~3日?だけ一日一食
などという人が多いです。
なお芸能人の数は、日本タレント名鑑のデータベース登録者数には2万5000人も掲載されているそうです。
本当の一日一食の芸能人がいたとしても、極少数です。
そして一日三食の芸能人で、健康的で太っていない人は数多くいます。
既に書いた通り、病人役や不健康な人の役を演じる俳優さん以外で、一日一食をやるメリットはありません。
1日2食や16時間断食も危険
また2021年頃に少し広まった「16時間断食ダイエット」も、単なる朝食抜きの一日二食なので、お勧めしません。
「オートファジーで痩せる」という話も嘘なので、16時間断食そのものも1日2食も、どちらもNGです。
一日二食も一日一食と同じく、筋肉や代謝の減少、体温低下、血糖値の乱高下など、様々なデメリットがあります。
一日一食よりも老化の速度が緩やかで気づきにくいので、↓この「ゆでガエル現象」のように、かえって危険性が高いとも言えます。
1日1食や、1日2食にしたら「体調が良くなった」という人も、時々います。
しかしこれは元々の食事で食べ過ぎだったり、食べる内容が酷かったので、それが改善されただけのことです。
続けていると、確実に筋肉が減っていき、健康寿命が短くなっていきます。
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100歳以上の元気な日本人100人で朝食抜きは2%
もし一日三食で、全て満腹まで食べていれば、太りやすくて病気のリスクも高くなって当然です。
(食事内容や時間帯、食べ方にもよります)
だからと言って、一日二食や一日一食にするのは短絡的な考えです。
それよりも、一食を満腹まで食べるのではなく、毎食を腹七分目~腹八分目くらいにして、三食たべるのが自然で健康的です。
「100歳以上の元気な日本人100人のうち、朝食抜きはたったの2%だけ」という調査結果もあります。
また「1日3食を欠かさず食べている」という方が94%とのことです。
↓情報元です。
【健康長寿の秘訣を探る “100歳100人実態調査” 2017】
ごくまれに1日1食や2食でも健康的な人もいますが、大多数の人には当てはまりません。
真似をするのは、極めて危険なギャンブルと言えますね。
健康的に痩せるのは、結局王道のこと
人間の消費エネルギーで最も多いのは、基礎代謝です。
↑食事誘発性熱産生という消化・吸収でのカロリー消費は10%あり、運動よりも多いです。
そして基礎代謝の内訳で最も多いのは、各種の内臓です↓
つまり一日一食は、基礎代謝や消費カロリーが大幅に減って、活動量や体温が下がってしまうことに繋がります。
世の中に様々な「〇〇ダイエット」がありますが、長期的・健康的に痩せるには、結局は昔から言われている王道のことをするのが最短距離です。
具体的には、↓これらです。
・腹八分目まで
・よく噛んで食べる
・朝食を抜かない
・夕食は軽め
・「まごわやさしい」の物や「一汁三菜」で栄養バランスを整える
・旬の物を食べる
・早寝早起き
まとめ
・「痩せる」と「やつれる」は全く違う
・一日一食を続けるほど、筋肉や代謝量が減る
・一日一食をしている芸能人が沢山いる?
・腹八分目までにして一日三食にする
・健康的に痩せるのは、結局王道のこと
などがこの記事のまとめです。
最後に、健康的に痩せてリバウンドしないために大事な【習慣化】についてお伝えします。
食事改善も運動も、【一時的にだけ】やっても、その後にやめれば無意味です。
リバウンドしないためには、食事の内容、量、タイミング、運動、日常の活動、睡眠、ストレス管理など、様々なことで、良い習慣を身につける必要があります。
大事な要素はいくつもあるので、次々と登場する「〇〇だけ」ダイエットで痩せないのは当然のことです。
↓この記事をじっくり読んで実践するだけで、痩せる習慣を身につけることが可能です。
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