日本はスリランカ救われた!?  スリランカに行く日本人は絶対に知っておくべき歴史の話。スリジャヤワルダナプラコッテ。





「スリジャヤワルダナプラコッテ」という言葉を聞いて、何のことかをわかる人ってどのくらいいるだろう?

ちなみにこれは、スリランカの首都名。

外国の都市や海外に詳しい人なら、おそらく知ってる人もいるかな。

都市名がかなり長いので、自分の周りでもこの名前を憶えている人は何人かいる。

自分は小学生の頃になぜか色々な国の首都を覚えるのが好きだったので、長くて印象的だったこの都市名はその頃から覚えていた。

そして71回クルーズでスリランカを訪れた時に、現地の人と仲良くなって海で一緒に遊んだりして、とても楽しい思い出になっていた。

彼らは自分達にたいして、とてもフレンドリーだったし、また電車からカメラを落としてしまって、カメラが行方不明になった時にも現地の人達が一緒になって探してくれて、スリランカの人達は優しい人が多いなと思っていた。

↓ビーチで仲良くなった、現地の若者たちとの写真。

この辺りのことは、当時の日記↓に書いています。
●【ピースボート71回クルーズ16日目:4ヶ国目スリランカで大事件勃発!?】

そして昨日のテレビ「世界ふしぎ発見」でスリランカ特集をやっていて自分の中で、「点と点が繋がったようなこと」があった。

経緯としてまず、太平洋戦争の時に日本はスリランカを攻めたことがある。

そして戦後、米国サンフランシスコ講和会議で日本の賠償責任を問われたり、日本の独立を認めるかどうかを議論する場があった。

日本の独立を認めずに、日本をアメリカ、ロシア、イギリスなどで分割して統治するという案も出されていたり、各国から莫大な賠償請求を求められていた。

↓このように分割する案もあったそうだ!w(゚o゚)w

日本に厳しい意見が多く寄せられるが、当時スリランカを代表した人物だけは違っていた。

彼は
「日本の掲げた理想に独立を望むアジアの人々が共感を覚えたことを忘れないで欲しい。 【憎悪は憎悪によって止むことはなく、慈愛によって止む。】」

と語った。

日本とスリランカは同じ仏教が根付いている国同士なので、↑【憎悪は~】という仏陀の言葉を引用して、セイロン(現スリランカ)は日本に対する賠償請求を放棄する、という旨の演説を行って各国の賛同を得、日本が国際社会に復帰できる道筋を作ったそうだ。

彼の名前は、ジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ。

もし彼の発言がなければ、日本は独立していなかった可能性も充分にありえたそうだ。

彼は後に、スリランカ第2代大統領になり、1977年にはスリランカ建国に貢献した。

姓のジャヤワルダナは「勝利をもたらす」を意味するんだそうだ。

そして1983年にスリランカの首都をコロンボから古都コッテへ遷都するに当たり、コッテがかつてジャヤワルダナと呼ばれていたことに加え、彼自身の姓をも絡めてスリジャヤワルダナプラコッテと改称の上、遷都させたんだそうだ。

つまり↓このような2つの意味があるということ。

1 「スリ(聖なる)・ジャヤワルダナ(第2代大統領名)・プラ(街)・コッテ(元々の街の名前)」

2 「スリ(聖なる)・ジャヤワルダナプラ(勝利をもたらす都市)・コッテ(元々の街の名前)」

自分が子供の頃に覚えていたのは、スリジャヤ・ワルダナ・プラコッテ と覚えてたから、これも間違っていたことも判明した^^

彼はその後も日本とスリランカの交流に尽力した。

1996年の死去に際し、彼は角膜を提供すると言ったそうだ。

しかも死後もスリランカと日本の両国を見ていたいので、「右目はスリランカ人に、左目は日本人に」との遺言により、実際に片目は日本に贈られ角膜移植されたとのこと。

元々スリランカの人達は太平洋戦争の前から、同じ仏教が浸透している国として日本に対して良い印象を持っていたそうだ。

このような出来事があったことを、スリランカや他の国の人達は知っているそうだが、逆にほとんどの日本人が知らないっていうのはおかしな話だね。

こういうことがあったからこそ、自分がスリランカに行った時に現地の人が優しくしてくれたり、そして日本に強い興味を持っているから、色々な質問をしてきたんだろうね。

そして「スリランカについてどう思うか?」などとも質問されたりもしたが、当時自分は↑ジャヤワルダナのことなどをまったく知らなかったし、スリランカに対してほぼ何もイメージが無くて、まともなことを答えられなかった。

もしあの時、ジャヤワルダナのことを知っていて、そのことを話せば更に仲良くなれていて、相手にも喜んでもらえたかもしれないね。

この記事で最初の方に書いた「点と点が繋がったようなこと」というのは、こういうこと。

小学生の頃にスリジャヤワルダナプラコッテの名前を、ただ長くて面白いという理由だけで覚えていた。

実際にスリランカに行ったら、現地の人がフレンドリーで良くしてくれたし、日本にたいして強い興味を持っていて色々と質問をされた。

↑この理由が、実はジャヤワルダナの功績にも大きく関わっている、ということ。

そしてジャヤワルダナが、スリジャヤワルダナプラコッテの名前と関わっている。

ということね!

なんか点と点と点が繋がって一周して円になっていう感じかもね。

もしくはONE PIECEの伏線が、全て繋がったような感じか!?(^^)

どっちにしろ面白い出来事だった。

ちなみに他の国でも、親日国家として知られているトルコと日本の友好関係をあらわす出来事として

「エルトゥールル号事件」や、「イラン・イラク戦争時のトルコ航空による邦人救出劇」

などがあるが、これらのことを知らない日本人は沢山いるだろうね。

【トルコ人100人に聞きました! エルトゥールル号事件を知っていますか?】
という記事が、かなり興味深いものがある。

このトルコとのことやスリランカとのことなど、良いことはもっと学校教育とかでも教えれば良いと思う。

それと今後、実際にこういう国に行く人は、これらのことを知っておく方が良いと思った。

これらの国に関わらず、どんな国や場所に行くにしても、あらかじめその土地のことや歴史のことを知っておく方が良いだろうね。

あえて何も知らない状態で行く、という楽しみ方もあるけど、最低限のことは知っておく方が絶対に良いかなと思う。