宇宙飛行士の言葉





2010年11月7日(日)晴れのち曇り 時差30分発生

午前4時30分ころ、船内放送で目が覚めた。

内容は英語なのでよくわからなかったが、なんとなく良くないことが起きたような雰囲気だと思った。

Attention とか situation とか under control とかあまり良くないような意味の単語はなんとなく聞き取れたような気がした。

しかも普通なら、英語の放送のあとすぐに日本語での放送があるのだが、時間がたっても日本語の放送はまったく流れない。

部屋の人は皆寝ていて起きる気配は無い。

そしていつもなら聞こえるエンジン音とか空調の音が一切聞こえない。

ピースボートは以前のクルーズ中に船が故障したという話も聞いたことがあるし、もしかしたら船に何か良くないことが起きたのではないかと不安になった。

15分か20分くらい経ってやっと日本語の放送が入り、燃料系統や電気系統の故障があったが復旧して無事に次の寄港地へ向かいだした、とのこと。

とりあえずは一安心のようだった。

部屋を出てフリースペースに行って人の話を聞くと、船が一度停電になり、いつもは夜でも明かりがついているフリースペースの電気も全部消えたりしたそうだ。

また船も一旦止まり、海上で漂流?していた時間もあったとのこと。

何が起こるのかわからないのが旅の醍醐味ではあるが、今回の出来事はちょっと驚いた!

乗客の中にはタイタニックのように船が沈むんじゃないかと心配し、急いで荷物や貴重品の整理をしだしたという人もいた。

逆に半分以上の人は、放送にまったく気がつかずずっと寝ていたようだった。

今回我々が乗っているオセアニック号は、1965年に作られたかなり年期が入ったものなので、こんなことがあってもおかしくないのかな?

まあホント無事で良かった。

5時30分ころ朝日を見ようとデッキへ出た。

水平線から昇るところは見れなかったが、雲の隙間からは綺麗な朝日を見ることが出来た。

朝食の時にウエイターから、簡単な挨拶などのインドネシア語を教わった。

ちなみにレストランやルームキーパーのクルーは、殆どの人が日本人以外で、インドネシア人がかなり多い。

他にもフィリピン系の人や、中米系の人もいて、意欲さえあれば英語やスペイン語を学ぶ良い機会になる。

午前中は、まず「地球市民とは?」という講座に参加した。

地球には192ヶ国があり、7つの大陸があり、67億人もの人がいるという基本情報を聞くが、国の正確な数などは、あまり知らないことだった。

次に「市民」と「国民」の違いは? など考えさせられる問いかけがあった。

今船は日本を離れて、シンガポールからスリランカに向かう洋上にいる。

これは「我々は皆、外国人」ということが出来る。

生まれた国にいないので外国人と言える、など今まであまり考えたことがないような話も聞いた。

また、あるアラブ人宇宙飛行士の言葉で次のようなものを紹介していて、印象に残った。

宇宙飛行士の言葉

1日目、私たちは自分たちの国を指差した。
3日目、私たちは自分たちの大陸を指差した。
5日目に、私たちはたった一つの地球があることに気がついた。

他にも世界を知るための提案として、「最低3つの言葉を学ぶ」というものがあった。

3つとは、西洋の言葉、英語、東洋の言葉のこと。

確かに1つだけの言葉よりも2つの言葉を知る方が、自国のことや相手の国のことを知ることが出来るし、3つになればもっともっと多くの国の、世界のことを知れるなと思った。

日本にいて机に座りながらこういうことを学んでもあまり実感がわかないが、実際に船で地球一周しながらこういうことを学ぶのは実感もわいて良いと思った。

お昼前には、運動会の実行委員会に参加。

運動会の種目の担当決めなどを行った。

種目でアームレスリングもやることになり、もちろん自分が担当することになった。

担当なので、企画やレフリーを行い、自分は出場しないが、それでも充分良いなと思った。

昼食は、自分と同じく仙台から乗っている人との自主企画で「宮城県出身&在住者集まれ」というものをやった。

最近は他の地域の人もこのようにして集まっているし、宮城県でもやってみようということになった。

特に東北にはピースボートセンターが無いので、あまり人数が多くなくてどのくらいの人がいるのかわからなかったし。

結果的に11人が集まり、地元トークなどで盛り上がった。

地球という広い視点で見ることも大事だが、時には小さなコミュニティーで物事を見る事も大事なことかな!?

午後からは、運動会の各チームの集まり、太鼓、自主企画申請、よさこいなどに参加。

夕方は航路説明会に出たあと、突発でアームレスリングの練習というか指導をした。

アームレスリングは運動会の種目になったこともあって、専用の競技台は使わないがアームレスリングの練習をしたいという人がいたので、通常の机を使って指導をした。

あとは他の乗客に借りたスリランカやエジプトのガイドブックを見たりして、各寄港地で何をするかを話したり考えたりした。

夕食後は、まず友達に誘われて少しだけアイドル養成講座に参加。

AKB48のダンスを教わった。

ちなみに女性だけでなく、男性でもノリが良い人だったり、面白い事が好きな人が数名参加していた。

その後は「波へい」という洋上居酒屋で、アラサー飲み会に参加。

年齢の幅もあったので、25人くらいは参加していたかな??

まだまだ初めましての人も沢山いるので、こういう飲み会があるのは良いことだ。

24時になり、時差が発生して23時30分になった。

時差は、1時間単位だけでなく30分単位でもあるということを初めて知った。

寝る前にデッキに出て星空を見たが、この船旅の中で一番綺麗な星空だった。

今日で2週間が終了した。

今日の一番の出来事は、船が故障して漂流?したことかな。

あと船に乗る頃からずっと続いていた咳がやっと、ほぼ治まってきて良かった。

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